Act.0019.5:本当か?

 カットゥを購入することが決まった双葉が、とりあえず家に帰って家族と相談することになった。

 いちずは玄関先まで、彼女を送る。


「双葉、本気でカットゥを買うというのだな?」


「本気だってば! これ以上ないくらいね!」


 双葉の笑顔に、いちずは少し微笑し、その揺るぎない意思を確認した。

 だが、またいちずは表情を引きしめる。


 彼女には、もう一つ大事な確認事項があった。


「双葉、もう一つだけ聞きたいことがあるのだ」


「ん? なに?」


「ビ……魔生機甲設計書ビルモア4冊って本当か?」


「え? ああ、結納の話? ホントだけど?」


「そ、そうか……」


「それがどうしたの?」


「い、いや、なんでもないのだ……うむ!」


 平静をよそおいながらも、ショックを隠しきれない、いちずだった。

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