火星が舞台というのも、ちょっと気が惹かれます。最初はグイグイと引き込まれましたが、悪役との駆け引きが冗長に感じられてきました。もう少しテンポよく次の展開へと移っていって欲しいなと思いました。
一話を読んだ瞬間に、シルバーにほれこんで、こいつが(正確にはおそらく、こいつらが)これからどうやって小粋なことを言いながら、窮地を脱出していくのかから目が離せない。 金がなくて、女に弱くて、ちょっと卑怯で、でもだからこそ、かっこいい。いいなあ。一瞬でシルバーが好きになる。 いいとこ見せてくれよ。頼むぜ。
探偵小説で言えば、元祖ハードボイルドと呼ばれたフィリップ・マーロウのシリーズが大好きなのですが、この小説もハードボイルドな探偵が宇宙で活躍します。当然、美女の要素は外せません。 言い回しの古風な感じもいいですね。静かに褒めながらも名前を呼ぶシーンは、白黒映画のワンシーンのような味があります。 読んだところまでは、火星であることと銃にSF要素がありましたが、これから街へ繰り出してより増えていくことかと思います。 貴重なスペースオペラタグですので、今後とも拝見したいと思います。