デイブという豚を私は愛してしまってる

 歌を愛しているが自分に自信が持てずにうずくまっている少女エミル。
 愛したアイドルに裏切られたデブでオタクな日本人デイブ。
 自分の理想と現実のギャップにもがき、2人に嫉妬と憎悪を燃やす少女リアンゼル。

 この3人を主軸に織りなす『戦うシンデレラストーリー』です。最初は全然ダメダメなエメル。声は出ないし、人に見られることですら恐怖を覚える始末。しかし、日本人デブオタ『デイブ』は見よう見まね、非常にエコノミーなプランで彼女にレッスンをする。彼女は果たしてダイヤモンドになれるのか!? リアンゼルとの対決の結果はいかに!? そして、デイブとエミリの仲はどうなるのか!?
 この先がいよいよクライマックス。彼女と一緒に夢を見たい方は是非読んでみてください。

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 以下感想です。

 特に地下アイドルのファンはみんなデイブみたいな気持ちなんだろうなと思います。自分はあの輝いた舞台には立てない。だから、せめて彼女たちにはその輝く舞台を見て欲しい。自分の代わりに。でも、自分は結局彼女たちにはなれない。だから、夢が叶おうとするときに寂しさと喪失感を感じてしまうのだろう。夢が叶う瞬間が夢の終わり、この物語を読んでいて思わずそんな言葉が頭に浮かびました。キモオタが主人公と言う稀有なストーリーでかなり自己投影して読ませて頂きました。

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