冒頭で色彩的に描写される泰衡の破滅、静謐に回想される一人の人間としての葛藤と哀しみ、最後に描かれる未来へと紡がれていく蓮に込められた思い。 鮮やかな印象の後に、忘れられない切なさが胸に残りました。
奥州藤原氏の印象が、切なげなものへと変化を遂げました。弱さと運命と切なさと、全ての結晶のようにして咲く蓮。幻想的なそのさまが脳裏に浮かびました。