2話


初めてみたって……え?


「え?は、初めて?」

「うん。」

「笑わせようとしても全然反応なかったし」

へー…クールボーイなんだなー…ん?

いや違くね?ただ単につまらなかっただけじゃね?


「……ねえ、名前。」

「あ、話そらしやがった」

「まあまあ、じゃあ自己紹介しよっか!誰から行く?」

「ゴホンッ…えー、俺は南田(みなみだ)アキラ!アキラでいい。よろしくな!」

あれだな。体育会系だな。サッカーとかやってそう。


「僕は、西村(にしむら)ナツキ。よろしくね」

こりゃまた爽やかな…。でもなんかチャラい!!


「……北野(きたの)フユキ」

ザ・クールボーイ。名前はコールドだな…。


「俺は東城ハル。よろしく。」

「ハルかぁ!ははっ!よろしくな!」

「見た目が爽やかだけど…まさか名前まで爽やかだとは…」

「まぁね」

「………」


うーん。こうやってみると皆バッラバラだな。

オラオラなアキラ。

チャラいナツキ。

無口なフユキ。

爽やかな俺。


…え、これ大丈夫か?やっていけるのか?

ふ、不安しかないんだけど!?


「……ハル?」

「んぁ!?な、何?」

「……大丈夫?…顔色悪いよ」

「あ…はは…だ、大丈夫!大丈夫大丈夫!ははは!えーっと…ありがとな」

「……うん。」

くっ…可愛い…!

……うん。って言いながら照れたようにはにかむのがあざといな。


「つーか、これからどうすんだ俺たち」

「さあ?」

「ここがどこなのかもわからないしね~」

「……」




ごめんなさい。嘘つきました。


バリバリ不安です。

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一本の木と春夏秋冬 ちぇりお @tye_rio

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