第4話 40歳で自然妊娠

家人最初の妊娠のあたりを話していこう。


妻のM氏から子どもが欲しいと告げられ、ぼく自身焦ったとはいうものの、そのときに否定的な態度をとった記憶はない。けれど、戸惑っていたことは確かだ。

棚上にしていた課題から、いよいよ逃れることはできないということへの。


M氏のブログから。

《(つづき)

それから自己流で(妊娠の)タイミングを取り始めたものの、なかなかうまくいかず2008年2月になりました。

ネットでいろんな情報を検索した結果、自分が妊娠について何も知らなかったことに気がつきました。

私のやっていた「自己流のタイミング」とは、生理開始日から14日目が排卵日と仮定して、12日目前後に仲良くする、というものでした。

20代ならそれでもいつか妊娠したかもしれません。

でも私には元気な卵子もなければ時間もない!


**中略**


そんなこんなで、とうとう40歳の大台にのってしまいました。

いろんな人のブログを参考に、妊娠のメカニズムが書かれた本やストレッチの本も買いました。

でもなかなかうまく行かず、7月になりました。

今回こそ!と期待した周期も撃沈し、これはなにか異常があるのかもしれない、と2008年8月に、ようやく婦人科の門を叩きました。

そこでちゃんと排卵していること、

エストロゲンの数値も異常がないこと、

ダンナさんの数値(精子数とか)もなんとかOKだったことが分かりました。


それが安心につながったのか、1回目診察の当日と翌日にタイミングを取った結果、今回の陽性判定となりました。真面目に取り組み始めてから、ちょうど10周期目でした。

40歳でも自然妊娠できたのです。

もしこの先、初期流産をしたとしても前向きに次のチャンスを待てる気がします。

や、もちろん、このまま無事に生まれてほしいんですけどね。》


自然妊娠したのは2008年8月末だった。

そのころのM氏の記録ではウキウキぶりが窺えるが、同時にうまく育っていないのではないかという不安も、ブログからは垣間見える。


《(初診の結果)さきほど病院から戻ってきました。

内診の結果は…、胎嚢のみ確認!

「この時期だったらまだ袋の中に赤ちゃんは見えないこともあります」と医師に言われたのですが、でも、なんかモヤッとしてます~~~。

自分の換算では早ければ6w0d、遅くとも5w4dだと思っていたので、胎芽が見えないってことは、もしや…、と不安に思い、医師に確認してみてみたところ、妊娠初期の週数はけっこうズレがあるようで、胎嚢が見えなくてもちゃんと妊娠継続できた人はたくさんいるとのこと。

ま、いまのところ基礎体温も安定しているし、出血もないし、なんにせよ胎嚢は確認できたしね。》


しかしながら、彼女の不安は的中してしまうことになる。(つづく)

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