日焼け
大学の友達と海へ行った。
一人が車を出してくれたので、免許のある人間の持ち回りで運転をして、日帰りの小旅行だ。
私は強い日に当たると、すぐ肌が赤くなって痛くなってしまう。あまり焼けないように日焼け止めを塗って、シャツを着たままでいたのだが、これが男性陣には不評である。
お世辞であってもそういうふうに言ってくれるのは嬉しいし、自惚れ心をくすぐられる。
午後はシャツを脱いで、水着だけで過ごした。
一日遊び終えると、予想通り全身がじんじんとする。両の腕などはもう真っ赤だ。
きっと痛むだろうなと思いながら海の家のシャワー室に向かうと、並んで待っていた友人の一人が、私を見て驚いた顔をした。
「どうしたの、それ?」
言われて、指された自分の腹を見る。
するとへその少し上に、そこだけ日焼けせず、くっきりと白いままの部位があった。
大きさといい形といい、まるで子供の手のひらのようだった。
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