画猫
所用で三日ほど家を空けねばならなくなった。
どうにもならぬので友人に留守を託した。しかし彼は
「君、僕が帰ってくるまで決して
そう
「案ずる事はない。任せておきたまえ」
根拠もなく頷くばかりである。不安であったが、時間が押していたのでもう一度だけ念押しをして家を出た。
急ぎ用件を済ませて帰宅すると、予想通りというべきか、襖絵のキジトラは失せていた。
代わりに絵の中には三毛が居て、私の顔を見るなり
「君、あの猫が捕まるまではそのままだぜ」
告げると三毛は、しょんぼりとまた鳴いた。
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