伝統・感性・倫理的な宗教と未来・理性・論理的な(空想)科学、ユーモアとディストピア、お茶目な設定用語と生々しい情景描写、分かりやすさと深い思索、人物周囲の身近な出来事の記述と大規模な未来世界の状況説明、娯楽と教養が見事に織り成されています。
とても粗雑な言い方をしてしまうと、ブラックロッドやニンジャスレイヤーのような作品が好きな方なら実際お勧めできます。実在の思想・文化のキーワードをネタにして拡大解釈や確信犯的でユーモラスな戯画化によるカリカチュア塑像の体ををしていながら、その実作品の主題総体としては本来の思想・文化の真に迫るような太い骨子の実在を仄めかしつつ、何よりもエンターテインメントとしての在り方をぶれさせることなく両立させているこの種の作品は個人的に大好きです。
物語自体は面白い、だが、1話から分からないワードが多すぎる。始めから飛ばし過ぎで、たぶんついていけない読者もいるはず。気持ちはわかりますがもう少し、読者を意識したらもっと上にいけると思います。小説も作家性はもちろん大事ですが、今の時代、読者に対するサービス精神も大事なはず。僕ですか?メタルギア信者です