⑳
『夏休みの高校で火事 無許可で実験の教師「学生研究の続きをしたかった」』
そう題された記事が新聞に載ったのは、数日後のことだった。
新井や君島の一味は、周辺住民の通報により駆けつけた消防・警察か到着するころには既に行方をくらませていた。それは道哉らも同様である。
「確かに、燃やしてしまえば何も証拠は残らないし、話を聞く限り仮にメタンフェタミンが検出されたとしても葛西の研究内容と重なるから、ただの失火で収まるだろうが……」紅子は呆れ顔だった。「だからと言って燃やすか? 仮にも自分の通っている学校を。生徒のWIREは大騒ぎだぞ。あの後職員会議も開かれたようだし」
「何で知ってるんだ」
「テレビのニュース」
「へえ……」
「君はテレビも観ていないのか」
「いや、わりと忙しくてさ」背もたれつきの回転椅子で道哉は伸びをする。全身がぴりぴりと痛む。
世間はお盆休みに入った午前十時。場所は憂井邸の蔵。並んだPCを前に情報収集に余念がない紅子は、もはやこの場所を我が物としていた。出入りは地下から。自宅周辺にいい出入口を見つけ、移動用の自転車を持ち込んだのだという。
とはいえ、数日もすれば倉持老人も長野から戻ってくる。何か言い訳を考えなければならない。
忙しいのは、自動二輪免許取得のためだ。
無事卒検を終え、昨日免許の交付を受けたばかり。やや写真の顔がふてぶてしい以外は完璧な免許証を自慢しようにも、一真は目が見えないし一花には怒られる。致し方なく蔵に立ち寄ってみたら紅子がいたのだ。
「怪我はどうだ?」
「大したことない。バイクに乗れる程度には。的中は避けたから問題ないさ」
「ならよかった」紅子は表情を和らげる。
アポロ君島とのリターンマッチには辛くも勝利を収めた。だが、道哉の身体は痣だらけだった。主に上半身。パンチを受けていた腕や肩は特にひどく、夏らしい暑さにも関わらず半袖を着られなかった。バイカーは半袖を着ないのさ、などと嘯いて誤魔化しみても暑いものは暑い。
「新井のその後は?」
「わからん。WIREにもその他SNSにも特に投稿はない。まあ、あの場にいた全員のWIREに一発脅し文句を飛ばしておいたから、大丈夫だろう」
「脅し文句って?」
「WIREを起動して三秒後に、真っ黒なアイコンで『いつでもお前の隣にいる』とメッセージを表示させて、五秒で消した。Jホラーっぽいだろ?」
「じぇいほ?」
「これも伝わらないのか……まあとにかく、向こうはだいぶ怯えるだろうということだ」
「勝ててよかった」と道哉は呟く。「お前がいなくちゃ勝てなかった」
「殴り合いながら落とせというから驚いたぞ。ワンモーションで装着したのはもっと驚いた」
「完璧なタイミングだった」
「まあ、そりゃあ」腕組みをしてやや上体を逸らす紅子。「私たちはチームだからな」
「チーム、ね」
口に出してみると、背筋がむずむずする言葉だった。
だが、共犯者よりは、ずっといい。
紅子はきまり悪そうに言った。「それで、新メンバー候補……葛西から連絡は」
「まだないけど。ここに警察が踏み込んでこないってことは、あの人は警察の事情聴取でも俺のことを話していないってことだ。報道されてる限りじゃ、事故ってことで決着がつきそうなんだろ?」
「それはそうだが……思い切ったことをしてくれたな」
「いずれにせよ、俺たちだけではいつか限界が来るよ。大人の力を借りないと」
「君の超感覚が選んだ男なのだから、信じたいは信じたいが……」紅子は腕組みして深く溜息をつく。「ケミカルに強い人間が欲しかったのも確かだ。加えてやつが覚醒剤を合成していたという弱みも握っている。だが、不安は不安だ」
「俺は、どちらかというと、来てくれるかが不安だ」
「自分に自信がないんだな、君は」
「お前は自信満々すぎるんだよ……」
「自己分析が得意なだけさ。それと、私はお前なんて名前じゃない」
「はいはい」と口先で応じて立ち上がる。「じゃあ俺は行くよ」
「何だ何だ。せっかく必殺・
「もうちょっとマシな名前にしてくれないか」
「文句があるなら自分で考えたまえよ。……どこかに用事か?」
「伯父のところに。出掛けに寄っただけだから」
「忙しない男だな」
「生まれて初めてだよ。夏休みが忙しいって」
「寂しい男だな」
「言ってろ」道哉は目を逸らす。「紅子」
妖怪のくせに狸に化かされたような顔になっている紅子を残して、憂井の家を後にする。
バスで二十分ほどのところにある駅から私鉄を乗り継いで一時間半ほど。途中、野崎悠介の墓参りの際に降りた駅を通り過ぎる。
彼のために始めた戦いも、あっという間に彼から遠く離れてしまった。
今、ひた走ろうとしている道は、正しいのだろうか。本当にこれでいいのだろうか。思い悩むたび、腕の痣が痛むのだ。
電車が終点に着いた。扉が開くと、潮の香りがした。
竜宮城を模したゲートを抜けたところの駅前広場に、知った顔があった。
白いデニムに半袖リネンシャツの、四十も半ばにしてはやんちゃな服装。そして年齢を感じさせない笑顔で「道哉くん!」と彼は声を張り上げた。
「伯父さん」道哉も片手を挙げて応じる。
榑林一夫は、道哉の母の歳の離れた兄にあたる。一真や一花の実の父だ。
榑林の家は静岡の御殿場の方にルーツを持ち、鎌倉に分家筋がある。道場を東京に構えるまでの紆余曲折や、最近になって処分するしないの話が持ち上がったときの騒動は、少し話を聞きかじっただけでは飲み込めないほどややこしい。道哉もすべてを把握しているわけではなかった。
一夫は、ここ、江ノ島が見える海岸筋の一角で飲食店を経営している。
だから駅からは徒歩のつもりだったのだが、迎えは車だった。店の経営は順調らしく、国産とはいえスポーツカーだ。
「済まないね。家の方に来て欲しくて」と一夫は頭をかいた。「君は、あまり気が進まないかもしれないが」
「大丈夫です」と応じる。
だが内心穏やかではなかった。
鎌倉の家に足を踏み入れるのは二度目だ。一度目は両親が亡くなったとき。あの時一夫の計らいがなかったら、榑林道場に一間を借りることなどできなかった。
当時は小学生だった。それでも、自分の周りを取り囲む張り詰めた空気はよく覚えている。
伯父の運転する、真っ黒な外装のシートがふたつしかない車で走ること十五分ほど。カーステレオの音楽は、要約すると、好きという気持ちに正直になって突き進む女の子の気持ちを歌ったらしい、アイドルの歌だった。
土地柄を反映して曲がりくねって起伏にも富んだ道を抜けた先に、榑林の屋敷がある。
昼間から宴会が始まっていた。襖を外して繋がった大部屋に集まった榑林家の親戚らはしめて二十人ほど。伯父に連れられて親戚らにひとりひとり挨拶に回る。何度も何度も、道場を継いだ一真と、彼についていった一花と、榑林真華流の最後の門弟となった道哉自身のことを訊かれた。
一真と一花は、同じ榑林一夫の子だが、母親が違う。
一花の母、一夫の今の妻である女性は、和服姿で男たちの間を酌に回っている。穏やかそうな眦に一花の面影があった。
一真の母であり、一夫の前妻である女性は、サーフィン中に高波に呑まれて死亡した。一真が湘南に来たがらないのはそのせいもあるのではないか、と一夫は口にした。
「ここへ来れば、母親を奪ったものを思い出すから」
一真が時々見せる冷淡さや突き放した態度は、母を早くに亡くしたせいではないかと一夫は語った。そして同時に、似た境遇にある道哉に感情移入しているのではないかとも。
だが、親戚らと話すうちに、それだけではないことを思い知った。死んだ一夫の前妻をあの女呼ばわりし、一真が暴力沙汰を起こしたのは母親のせい、榑林の血は悪くないという主旨の言葉が次々と発せられたのだ。
そして話は道哉の母親にも及んだ。
「憂井藤辰の妾に行ったような女」
にやついた顔でそう言われ、道哉は思わず持っていたグラスをテーブルに叩きつけた。
両親がどのように愛し合い、結婚し、一子を授かったのか道哉は知らない。だが、若い女の身体目当て、文人の子の財産目当てと決めつけるような言葉を目の前で吐かれては冷静ではいられなかった。
一座がざわついた。道哉が榑林真華流を修めており、同じ武術を極めた榑林一真が激昂したときに起こったことを、誰も忘れてはいなかった。
その場は何とか一夫が収めてくれたが、誰と話していても言葉の端々に腹が立った。榑林一真はなぜああも優しさの仮面の下に冷酷さを秘める男になったのか、そして一花が両親のもとを離れてまで一真のいる道場で暮らしたいと思った理由がわかる気がした。
そして、幼い日に感じた居心地の悪さの理由もようやくわかった。
かつて美しく愛らしい少女だった母は、榑林の一族から愛されて育った。一夫から見ても十歳以上年下の妹だったのだ。将来を嘱望されていたのだ。地位のある男と結婚し、榑林の家にさらなる繁栄をもたらすことを期待されていたのだ。
にも関わらず、結婚相手は三十も年上の男。憂井宗達の息子と言えば聞こえはいいが、事業も人手に渡し、東京の一角に構えた屋敷にこもって隠遁生活を送る、現代の有閑階級のような男である。喜ばしいはずがなかった。
だから、妾に行ったような女などと呼んで、自分たちとは初めから関係なかったかのように振る舞う。一族の恥晒しな女だから、初めからいなかったことにしてしまう。
そんな女が藤辰とともに事故死して、まだ小学生の息子が残される。
あの時、榑林家での道哉は、邪魔者でしかなかったのだ。
一同の中には、道哉とも年齢が近そうな男女が数名いた。顔を合わせたとしても両親が死んだ時の一度きりだから、ほとんど他人だった。続柄を説明されたが、覚えられそうになかった。
陽が傾いても男たちの騒ぎは続き、女たちはその世話やぐずる年少の子供たちの世話に追われていた。宴の渦中にあって酒の勧めを固辞し続ける一夫を尻目に、道哉は屋敷の縁側へ出た。
荒れた、変わった庭だった。一見するとありふれた日本庭園風だが、その一角に石塔があって、周辺に放射状の模様を描くよう石が敷かれている。
よく見れば、それは日時計だった。
今でこそ石は草に埋まりかけ、池は繁茂した藻で緑色に変色し、木々は生えるに任せられているものの、往時はきっと、季節の移ろいのみならず一日の間の時間経過までも演出に取り込んだ、ふたつとない庭だったのだろう。
片瀬怜奈が見たら怒るだろうな、とふと思った。
在りし日の庭を想像していると、嫌な気配が近づいてきて言った。「道哉くんだよね」
はとこだと説明された大学生の男だった。隣には、同じくはとこと説明された女。こちらは今年就職したばかりなのだという。
話の内容は、憂井宗達のことを卒業論文のテーマに選んだとか、著書を読んだといった、あまり道哉には関心のないことばかりだった。祖父は、祖父だというだけだ。すごい人、偉い人だと言われても、顔を見たことすらない。
雰囲気が妙だった。話していると、彼らもまた、宗達そのものに深い関心があるようには思えなかったのだ。
笑顔で応対しながらも警戒心を深めていく道哉。すると女の方が、「そういえばさ」と前置きして言った。
「道哉くん、例のいじめ覚醒剤犯の在日二世と同級生だったんでしょ?」
男の方が合わせる。「何日か前に化学室で爆発事故があったんだっけ」
腹の中が燃えるように熱くなり、それをやり過ごすと、まるで凍りついたように冷えていった。
こういうふうに消費されていくのだ、と思った。
すごい学校だよね、とふたりは顔を見合わせて笑っている。
どんな場所で起こったどんな事件も、要約されたネットのニュースで知って、ごく一瞬の話題のために消費する。閉ざされたコミュニティの中でシェアして盛り上がる材料に加工されるまでに削ぎ落とされた多くのものに、興味も関心もない。
想像しないのだろうか。
目の前にいじめ覚醒剤犯の在日二世に殴られていた少年がいたらと。
目の前に化学室を炎上させた化学教師に思いを寄せる少女がいたらと。
その向こうにいるのは覆面を被った匿名の存在などではないのだと。
「今、何時ですか?」と道哉は訊いた。
男の方は携帯電話を、女の方は腕時計に目を落とした。そして帰ってきた分刻みの答えは、日時計の何倍も正確だった。
すると、一夫が遠慮がちに歩み寄ってきた。「道哉くん、帰ろう」目配せして続ける。「明日も早いんだろう?」
得心して道哉は応じた。「ええ。学校で補習があるから、早く帰らないと」
それからふたりでもう一度ひと通り挨拶に回り、再び車に乗って榑林の屋敷を後にした。
復路のBGMは、要約すると、世の中は全部クソだからやりたいようにやらせてもらいたいけど、そうもいかないからやはりクソだという気持ちを歌ったらしい、気怠いギターポップだった。
「ありがとうございました」と道哉は言った。「あと五分遅かったら、何人か病院送りにしているところでした」
「冗談じゃないことを真顔で言うところは、藤辰さんによく似ているよ……」一夫は苦笑いだった。「僕は夜の店の準備があるから。明日は時間あるのかな?」
「暇ですよ」
「またそんなこと言って。宿題は済ませたのかい?」
「追い込み型なんです」
「手付かずなんだね」
「はい……」
「ま、今日はゆっくりしていくといいさ。夜の海岸ってのも乙なものだよ」
一夫の話では、彼が経営する飲食店の裏手は居住スペースになっており、一夫自身も鎌倉の家には帰らずほとんどそちらで寝起きしているとのことだった。客間もあるから泊まっていきなさいという申し出を断る理由はひとつもなかった。
店を開いたのは、あの家から距離を置きたかったからなのだとか。
「妻はいい顔をしないけどね……」
「旦那が遊び歩いてるからですか?」
「それもあるけど、多分、僕が前妻に心を残しているって思ってるんだろう」
「海が、ですか」
「ま、実際のところは遊び歩いてるんだけどね。男は我が城を持ってこそだよ、道哉くん。……でも、そのせいで君を引き取れなかったのは、一度謝りたかった」
「俺を?」初耳の話だった。
「藤辰さんが亡くなった後、あの家に君を置くのは絶対に駄目だと思った。でも僕は開業準備で忙しくて、正直、子供を引き取るようなゆとりはなかったんだ。だから榑林道場に。一真には散々嫌味を言われたんだけどね」
「親失格なくせに息子に親をやらせるのか、みたいな?」
「そうそう、そんな感じ」歳にしては幼い笑顔になる一夫。「そんなに店とやらが大事か、とか」
車はうねった切り通しの山道を抜け、海岸沿いの道に入る。
海沿いの店。波の音。潮の香り。
言葉はともかく、この男は、海に呑まれて命を落とした亡き前妻の記憶に寄り添っているのだろう。
それが彼の筋の通し方であり、自らが歩むと決めた道なのだ。
「でも、わかりますよ。あんな家にいたら頭がおかしくなりそうだ」
「言うね」
「すみません。ちょっと腹が立ちました」
「……歓迎されない子供」自分自身へ呟くように一夫は言った。「親を小学生の頃に亡くして、周りに信じられる大人もいなくて、身近にいるのは怪しい拳法遣いの従兄と頼りない従妹だけで、藤辰さんのことを知る有象無象の大人や、この家の大人たちばかり、君は見てきた」
「それは、まあ……」
「僕はね、道哉くん。君が、まっすぐな青年に育ってくれたことがとても嬉しいんだ」
「何ですか急に。ひねくれていますよ、俺は」
「何もかもが虚しく無意味に思えて、あらゆるものに反発してもよかった。珍妙な服を着て夜の街で暴れ、見知らぬ誰かを傷つけ、大事なものを奪うような、若くして人の冷たさや醜さを知った人特有の酷薄さに染まってもよかった」
「それ、さすがに古いですよ。暴走族か何かですか」
道哉が怪訝な顔で応じていると、一夫は路肩に車を止めた。遠くに、今日という日を惜しむように海岸で笑い合う海水浴客らの姿が見えた。
「少し前に学校の先生から電話があったよ。君が、同学年の生徒と喧嘩をしたという知らせだった。心当たりはあるね?」
「……はい」佐竹のことだ。
「最初は、君の担任だという先生から連絡があった。家庭の事情は考慮するし一度目だから学校としても大事にはしない、家庭での教育をしっかりしろ、最近の親は子を叱らないという話だった。三者面談を要求されたが、断ったよ。断られて、何だかほっとしたような雰囲気だった」
「大事にしないってのは建前で」担任である坂田教諭の説教をふと思い出す。「本音は、面倒に見て見ぬふりをしているんでしょ。どうせ」
「僕もそう思ったよ。でもその後、別の先生から電話があった」
「別の?」
「喧嘩相手の方の担任だと言ってた。その人は、君のことを叱るな、褒めなくてもいいが叱るな、と言っていたよ」
「若い、男の先生?」
「そう。確か……有沢先生といったかな」一夫は一言断ってから、窓を開けて煙草に火を着けた。「君は、いじめられている友達を庇って戦った。暴力という手段は決して賞賛できるものではない。でも、見て見ぬふりをせずに、弱い者の味方になって戦おうとした。その気持ち自体は何よりも気高いものだから、彼を叱るなと」
「有沢先生が、そんなことを……?」
「この世の全員が君のようであれば、君は暴力に訴えなくてもよかった」
「でも、先生には叱られました」
「僕は学校の先生じゃない」彼は煙を吐き出して続けた。「よくやった、憂井道哉。僕は君を誇りに思う」
そんな、俺は、と応じたきり、何も言えなかった。
できることをやるだけ。佐竹と戦う前の日、亡き父の写真の前で呟いたことを思い出した。
道哉が黙っていると、一夫は「吸うかい?」と煙草を差し出した。
「いや、未成年です」
「ああ、そうだっけ」一夫は車をバックさせる。ちょうど店の裏手だった。「しばらく会わなかったら、そんな気がしなくなってしまった」
「どういうことですか?」
「いつの間にか大人になったなってことだよ、少年」
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