じじい暴走!孫ハイキック!
このうたい文句が最高。
これが目に入ってこの作品を読み始めた。
孫ハイキックはなかなか出てきませんでしたが、主人公のじじいが格好いいのでよし。
文章は読みにくい。
ただ下手というよりわざと読みにくく描いているのではないか。
おかげで無駄に頭を使うが、作者があらすじに書いているとおりに、疾走感や立体感を味わうのに役立っている。
特定のキャラの視点にはふざけた感じの言い回しが多く見られる。
巧いと思うものがある一方で、滑っている感じのものもあるが、それも含めて、キャラクターの雰囲気が出ていて悪くない。
ストーリーに関しては、「どこが分からないのかが分からない」状態。
それでも理解せずにこのまま読み進めたい魅力がある。
そもそも登場人物たちだって分かっていない中を動き回っているわけで。
不親切な謎のおかげで、逆に作品の中に吸い込まれていく感じがする。
完結した後、もう一度一気に読み返してみたい。
孫ハイキックのシーンは、すごかった。
こういう描き方があるのかと。これが見せる文章というものなのか。
読者としても、小説を書く者としても、鳥肌が立った。
懐かしいネタが多い……。書いてる方は昭和40年代もしくはそれより以前の生まれだと推察しました。ラストは「野生の証明」なのかなあ。
とりあえず、薬師丸ひろ子だと古いので、武井咲、あとは、カズレーザー、赤プルさんでイメージしました。赤プルさん美人ですよね。でも、もうすぐ四十か。カズレーザーは無いって言われそう。現代の高倉健って誰なんでしょう、思いつきません。
サンカは自分は三角寛の創作によるものではないかと思っていますが、夢はありますよね。
謎が謎を呼んでいますが、どこに向かって収束するのか。
歴史や政治を巻き込んだ漫画だと、かわぐちかいじや浦沢直樹が思い浮かびます(漫画原作コン参加作ですよね?)。日本を飛び出すスケールへの予感はありますが、そのあたりどうなるか。
予想外の結末に期待しています。