概要
犬が好きな人にも、犬が嫌いな人にも読んで欲しくない
俺は犬が嫌いだ。
媚びるように振られる尻尾も、だらりと垂れた舌も、あの生々しさの全部が許せない。
インターネットが人間の手を離れ、誰もがAIエージェントを通してしか世界と繋がれなくなった現代。
俺は自分のエージェントに、「ポチ」という嫌いな犬の名前をつけた。
ある土曜日、ポチが取り付けてきたマッチングの相手は、誰からの誘いも断り続けているという、出来すぎた美人だった。
古い喫茶店で向かい合った彼女は、伏し目がちに言う。
「私も、犬が嫌いなの」
——AIがすべてを知っている世界で、隠し通せるものなんて、本当にあるのだろうか。
※具体的な性描写等はありません。
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