概要
もう、妹のままじゃいられない。
「冬、ずっと前から、ずっと――好きだったよ」
血は繋がっていない。
親の再婚で家族になっただけの、義理の兄妹。
それなのに冬は、私のこの恋を、いつも「家族愛」のひと言で片づけてしまう。
お兄ちゃん、と呼ぶたびに、胸のどこかが小さく軋んだ。
その呼び方でしか、冬の隣にいられなかったから。
――見てなさいよ、冬。
絶対、私に惚れさせてみせるんだから。
これは、「兄」としか呼べなかった夏と、「家族」のままでいようとした冬が、
互いの名前を呼べるようになるまでの物語。