概要
戦争に抗い、国家を疑った男は、「大逆」の名のもとに死刑となった。
明治という時代の激動のなか、国家の権力と社会の不平等に疑問を抱き、自由と平和を求めた思想家・幸徳秋水。新聞記者として社会の矛盾を見つめ、社会主義へ、そして無政府主義へと思想を深めていく。日露戦争の開戦に際しては、世論が戦争を支持するなか、孤独を恐れず反戦を訴え続けた。しかし、国家に異を唱える言葉は、やがて危険思想として警戒される。大逆事件の捜査と裁判の果てに、秋水は死刑を宣告された。なぜ反戦を説いた思想家は、国家への反逆者として処刑されたのか。史実をたどりながら、思想弾圧の実相と明治国家の暗部、そして自由を求めた一人の人間の生涯に迫る。
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