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概要
あの日、言えなかった一言。届けたあとの人生は、自分で生きる。
離婚した三十五歳の早苗が管理を始めた、小さなコインランドリー「ひだまり」。療養中の叔母から預かった使用停止の七番機には、服を着ていた日に飲み込んだ一言を、過去へ届ける力があった。
同じ服を持つ本人だけが、一人、一生に一回。
送れるのは四十字以内の一文。言葉は届いても、相手の返事までは選べない。
面接のスーツ、母と食事をした日のカーディガン、走らなくなった部活のジャージ。後悔を抱えた客を迎える一方で、早苗にも、補修の仕事や生活費、休む曜日を自分で決める暮らしがある。
近所のパン屋からもらった試作の好みを答えるだけでも、思ったより難しかった。
やがて早苗は、元夫と離婚の話を始めた日に着ていたブラウスを取り出す。
あの日を変えたら、いまの自分はどこへ行くのだろう。
【主な登場人物】
水野早
同じ服を持つ本人だけが、一人、一生に一回。
送れるのは四十字以内の一文。言葉は届いても、相手の返事までは選べない。
面接のスーツ、母と食事をした日のカーディガン、走らなくなった部活のジャージ。後悔を抱えた客を迎える一方で、早苗にも、補修の仕事や生活費、休む曜日を自分で決める暮らしがある。
近所のパン屋からもらった試作の好みを答えるだけでも、思ったより難しかった。
やがて早苗は、元夫と離婚の話を始めた日に着ていたブラウスを取り出す。
あの日を変えたら、いまの自分はどこへ行くのだろう。
【主な登場人物】
水野早
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