概要
書けば忘れる。忘れたくない一行だけが、どうしても書けない。
灰が人の記憶を奪っていく世界。
人々は、書き手の記憶を吸い上げる羊皮紙に想いを綴り、忘れてしまう前に手紙を託す。
郵便屋のノーラが手にしたのは、崩落跡から掘り出された二十年前の未配郵便。書きかけのまま投函されたその封書は、まだ脈を打っていた。
届け先は、記憶を喰う獣が徘徊する境界の果て。
ノーラの懐にはもう一通、三年間書き上げられずにいる手紙が眠っている。
人々は、書き手の記憶を吸い上げる羊皮紙に想いを綴り、忘れてしまう前に手紙を託す。
郵便屋のノーラが手にしたのは、崩落跡から掘り出された二十年前の未配郵便。書きかけのまま投函されたその封書は、まだ脈を打っていた。
届け先は、記憶を喰う獣が徘徊する境界の果て。
ノーラの懐にはもう一通、三年間書き上げられずにいる手紙が眠っている。
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