概要
殿下の失言を、一字一句お届けいたします。
破棄は柔らかく訳せ」――王太子殿下から、宮廷通訳官ユリアはそんな無理難題を押しつけられた。相手は海を隔てた交易国ザフランの王女。公式の言葉は王国の記録にも相手国の記録にも残るというのに、殿下は自分の発言を都合よく言い換えてもらえると思い込んでいる。ユリアが通訳の規則を守るほど、殿下の失言は次々と広間へ届き、ついには護衛が剣に手をかける事態に。今夜いちばん困るのは、正しく訳す通訳官か、それとも――。
【千夜一夜短編集・第2夜】ジャンルの異なる独立した一話完結の短編です。前作未読でもお楽しみいただけます。
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