概要
妹に捨てられた木曜、姉が来た。「私が教える」――十回で卒業。
「下手だから、無理」。付き合って一年半の美玖にそう言われて振られた木曜から、一週間。
同じ木曜の夜、インターホンを押したのは、美玖の姉の紗英さんだった。三十一歳、薬剤師、家族の食事会で二度会っただけの人。
「妹があなたに言ったことを、確かめに来ました。嫌なら、ここで帰ります」
帰らないでください、と俺は言った。
その夜、紗英さんは言った。「下手じゃない。妹が、何も言わなかっただけ」。そして、「来週も木曜。十回で卒業」。
妹に恋人を三人奪われた姉は、妹が捨てた四人目を、妹が欲しがる前に取ると決めていた。
木曜は、美玖が俺の部屋に来ていた曜日だ。その木曜を、姉がもらいに来る。十回目の木曜まで、俺は毎週、採点される。
同じ木曜の夜、インターホンを押したのは、美玖の姉の紗英さんだった。三十一歳、薬剤師、家族の食事会で二度会っただけの人。
「妹があなたに言ったことを、確かめに来ました。嫌なら、ここで帰ります」
帰らないでください、と俺は言った。
その夜、紗英さんは言った。「下手じゃない。妹が、何も言わなかっただけ」。そして、「来週も木曜。十回で卒業」。
妹に恋人を三人奪われた姉は、妹が捨てた四人目を、妹が欲しがる前に取ると決めていた。
木曜は、美玖が俺の部屋に来ていた曜日だ。その木曜を、姉がもらいに来る。十回目の木曜まで、俺は毎週、採点される。
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