概要
戦えなくても、道は通せる。道が通れば、人が通る。
ダンジョンが出現して六年。鹿野市の小さな土木会社「真壁土木」は、公共事業が消えて倒産寸前だった。社長の父が最後に取ってきた仕事は、ダンジョン管理局の試験事業「第一層から第十層まで、道を通せ」。工期は九十日。戦える者は一人もいない。
現場代理人を押しつけられた俺・真壁陸は、照明屋の佐伯、重機の大場、新人の小宮、看板屋の蔵前じいさんと、魔物が寝ている時間だけ潜って砕石を敷き、転圧し、敷石を並べる。十メートル通した翌朝、最初の魔物がその十メートルを、わざわざ避けて通った。
道が伸びるたびに、初心者が無傷で帰ってくる。道の上に露店が立ち、運送屋が荷を運び、管理局の若い監督官が目を丸くする。道を独占したい上位クランが妨害に来る。そして第二層の奥で、重機のバケットが掘り当てたのは、すでに誰かが舗装した古
現場代理人を押しつけられた俺・真壁陸は、照明屋の佐伯、重機の大場、新人の小宮、看板屋の蔵前じいさんと、魔物が寝ている時間だけ潜って砕石を敷き、転圧し、敷石を並べる。十メートル通した翌朝、最初の魔物がその十メートルを、わざわざ避けて通った。
道が伸びるたびに、初心者が無傷で帰ってくる。道の上に露店が立ち、運送屋が荷を運び、管理局の若い監督官が目を丸くする。道を独占したい上位クランが妨害に来る。そして第二層の奥で、重機のバケットが掘り当てたのは、すでに誰かが舗装した古
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