概要
同接三人。全員、人間じゃない。今夜も第十層が見ている。
高三のE級探索者・篠原湊は、放課後に新宿西口ダンジョンの浅い階層をうろつく配信者だ。配信をしているのは有名になりたいからではなく、配信中は保険料が半額になるから。開設六十日、登録者十一人、同接はいつも三人。コメントは一度も付いたことがない。
その日、出口の壁に、爪で刻んだ片仮名があった。「ミナト ミタ」。翌日は出口の床に、拳ほどの青い石が置かれていた。買取所の鑑定結果は「第十層産。人類未到達層の品」。
同接三人は、人間ではなかった。人類が十二年かけても届かない第十層の底で、鉱脈のそばに住む三体の魔物が、毎晩湊の配信を見ていたのだ。
コメントは壁の爪痕で届き、スパチャはドロップ品で置かれる。石が一段ずつ高価になるたび、買取所が、ランカーが、ダンジョン庁が、順に騒ぎ出す。配信枠の返上期限まで、あ
その日、出口の壁に、爪で刻んだ片仮名があった。「ミナト ミタ」。翌日は出口の床に、拳ほどの青い石が置かれていた。買取所の鑑定結果は「第十層産。人類未到達層の品」。
同接三人は、人間ではなかった。人類が十二年かけても届かない第十層の底で、鉱脈のそばに住む三体の魔物が、毎晩湊の配信を見ていたのだ。
コメントは壁の爪痕で届き、スパチャはドロップ品で置かれる。石が一段ずつ高価になるたび、買取所が、ランカーが、ダンジョン庁が、順に騒ぎ出す。配信枠の返上期限まで、あ
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