概要
箱館から始まった、北海道を名づける旅。
幕末の蝦夷地を歩き続けた松浦武四郎。二十八歳で初めて箱館に足を踏み入れた彼は、地図の空白に魅せられ、奉行所の監視を受けながらも北の大地へ旅立つ。箱館や江差の商人たちに支えられ、山川海岸を実測し、アイヌ語地名や人々の暮らしを記録。やがて幕府の調査官として蝦夷地を踏破し、『東西蝦夷山川地理取調図』を完成させる。地図に刻んだのは土地の形だけではない。そこに生きる人々の声と記憶だった。箱館を起点に、後の「北海道」という名へつながる道を歩いた一人の男の物語である。
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