概要
俺は邪神だ、無視をするな
その邪神――ルエナは影が薄かった。元来の性質だったのか……存在の希薄さ故に、邪神として生まれ落ちながらも、誰にも認知されず数億年という長い時を淡々と生きていた。
同族の邪神や、敵対関係にある神にすら知られていない。魔王には無視をされ、勇者に討伐されることも無かった。そういった境遇に――哀憐や呆れを通り越して、諦めの境地に至っていたルエナは、しかし。胸中のどこかに、僅かな欲望があった。
普通の人間になりたい、と。
それは、ルエナが影の薄さを利用し、誰にも見つかることのない――ある種極限のストーカーとして、数多の文明に渡り様々な種族を間近で観察してきた結果、抱いた願望だった。
転生を決断したルエナは、邪神の身体を捨て、人間に生まれ変わる。
だが、魂に根付いた影の薄さは、転生を経ても変わら
同族の邪神や、敵対関係にある神にすら知られていない。魔王には無視をされ、勇者に討伐されることも無かった。そういった境遇に――哀憐や呆れを通り越して、諦めの境地に至っていたルエナは、しかし。胸中のどこかに、僅かな欲望があった。
普通の人間になりたい、と。
それは、ルエナが影の薄さを利用し、誰にも見つかることのない――ある種極限のストーカーとして、数多の文明に渡り様々な種族を間近で観察してきた結果、抱いた願望だった。
転生を決断したルエナは、邪神の身体を捨て、人間に生まれ変わる。
だが、魂に根付いた影の薄さは、転生を経ても変わら
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!面白い!!!
第一話を読みました。面白かったのでレビューを書かせてもらいます。
冒頭から「影が薄すぎて、勇者と魔王の決戦を目の前で見ていても存在を認識されない邪神」という設定が強烈で、思わず笑ってしまいました。億を超える年月を生きながら、邪神同士の大戦にすら誘われず、本人も引きこもっていたという経歴が、悲しいはずなのに妙にコミカルです。大きな世界の歴史から完全に置いていかれている主人公の立ち位置が面白かったです。
そんな主人公が転生を決意した理由が「来世では友達が欲しい」というのも印象的でした。圧倒的な力を持つ邪神なのに、望んでいるのは一緒にご飯を食べるような、ごく普通の人間関係。この願いから、今度こ…続きを読む