概要
あなたと宇宙の果てに行くのが、私の役目。
【あらすじ】
アリスとベルは搭載された人工知能と髪以外はすべて同型の女性型人造人間だ。
ふたりは、宇宙探索のために作られた。人類が到達したという成果のために、ふたりには法的人格が与えられたほか、外からは自然人と見分けがつかないようなレベルにまで調整されていた。
ふたりは地球でしばらく過ごした後、火星に立ち寄り、パーツを調達して太陽系外に向かう。メンテナンスが行き届いた状態の機器での観察データや、採取したサンプルを地球に送りつつ、ふたりは宇宙の果てを目指していた。
太陽系を離れた後は、それまであった地球からの返信もない。世界でふたりだけになったような旅のうち、ふたりのパーツは徐々に壊れていく。アリスとベルはお互いに内部まで開いてメンテナンスをする。
あるとき、スリープするはずの期間に緊急で起こ
アリスとベルは搭載された人工知能と髪以外はすべて同型の女性型人造人間だ。
ふたりは、宇宙探索のために作られた。人類が到達したという成果のために、ふたりには法的人格が与えられたほか、外からは自然人と見分けがつかないようなレベルにまで調整されていた。
ふたりは地球でしばらく過ごした後、火星に立ち寄り、パーツを調達して太陽系外に向かう。メンテナンスが行き届いた状態の機器での観察データや、採取したサンプルを地球に送りつつ、ふたりは宇宙の果てを目指していた。
太陽系を離れた後は、それまであった地球からの返信もない。世界でふたりだけになったような旅のうち、ふたりのパーツは徐々に壊れていく。アリスとベルはお互いに内部まで開いてメンテナンスをする。
あるとき、スリープするはずの期間に緊急で起こ
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!同型のふたりが、壊れながら宇宙の果てへ行く
面白かったのは、同型であることがただの設定で終わらず、関係の手段になっていくところです。アリスとベルは髪と学習内容以外ほとんど同じ女性型人造人間で、深宇宙探査のために送り出される。不調が起きれば背中を開け、過熱した部品を替え、規定どおり脚や眼を融通しあう。表面を撫でられるより、中を見られるときのほうが繋がりを感じる、という感覚がそのまま二人の距離になっていて、探索譚というより手入れの物語として読めました。
良かったのは、人形の恋を大げさに歌い上げない文体です。火星のつくりものの花火、返事のなくなる通信、スリープを挟んだ三百年が、手順の説明のような静けさで進みます。そのぶん、ベルが人格を維持…続きを読む