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『海賊ラヴェリテと謎の幽霊船』のあとがき的なもの(新)

 自主企画『海洋ファンタジーの潮だまり』をとても楽しんでいます。
 https://kakuyomu.jp/user_events/1177354054888972586
 自分の中でピンポイントの作品を探すのに検索をして、なかなか狙っているものには巡り合わない(見つける時もあるが)。
 「次」を何回かクリックして途中で探すのを投げ出すパターンが多いなか、自主企画からジャンルを追った方が好みの作品にたどり着いているような気がする。

 さて『海賊ラヴェリテと謎の幽霊船』を完結させたが、実は二回目。
 この作品は『リリーと海賊の身代金』という作品に触発されて一気に書き上げたものだった。
 (児童書扱いの本だけど、普通に面白いと思いました)
 修正しつつの再アップをしていたが、途中で頓挫(座礁?)。かなりの期間が空けていた。
 自主企画を機会に再アップして完結できたのがうれしい。
 設定の一部変更による辻褄合わせの加筆もあるが、それでも元の文章から2割か3割くらいは削ってあると思う。
 現在アップされている最初の3エピソードくらいは初期にはなかった。
 ラヴェリテの日常と葛藤が少ないと思って付け足したもので、一稿目は、父親との会話のシーンすらないし、いきなり船が行方不明の知らせを受けるとこから始めてあったと思う。
 今だって、まだまだ回収できてない部分が多い。
(少しずつ修正入れます)


【世界観設定について】
 背景設定は、約800年ほど前に起きた世界戦争で一度、文明崩壊した後、再び育ち始めている状態で、動力が再度、発明さててきた程度の文明レベル。17、18世紀くらいのイメージ。
 幽霊船と思われているヴォークランは現代より100年ほど進んだテクノロジーで造船された巡洋艦。新素材で構成された船体はともかく、ミサイルの燃料が800年保つのかという問題もあるが、そのへんは曖昧で。 
 国設定は、帝国はイギリスだった国を中心としてと西ヨーロッパの海岸線都市を含む勢力国家とした。ラヴェリテの暮らすのはフランスだった場所の海岸線の都市としてある。
 なので、ラヴェリテや仲間たちの多くのキャラの名はフランス語。
 フリガナに帝国=アンゲルンとしてあったのは、ネットでイングランドの語源がアンゲルンという文章を見つけてそこから取った。
 北方王国は元ロシアがあった地域を中心とする東ヨーロッパ国家の集合体としている。
 単に緊張状態に陥っている国として物語に存在していればよし、と考えていたので物語では詳しい説明もしていない。


【キャラについて】
 ラヴェリテは、思った以上にウケが良いキャラだった。
 人物設定は出来上がった状態で書き始めたから苦もなく描くことができた。
 キャラが勝手に動くというやつで、この子だったら、こういう場合、こう考えてこう行動してこう発言する、というのが自然に書くことができた。
 根本的に素直で、嘘がないキャラとしてしている。名前の由来もフランス語の「真実」からとっている。
 母親を幼い頃に失っていることから家族というものを無意識に欲していて、父親を失ったことが、その意識をさらに大きくさせているという設定。ラヴェリテは、まず、相手を身内として無意識に捉えて接している。多くのセリフは、その設定ありきで、書いていた。
 ちなみにラヴェリテの言葉遣いの多くは彼女がイメージしている船長を模倣しているに過ぎない。
 また、叱られた事がほとんどなく(悪戯など悪いことをしていないわけではない)、父親、または祖父や祖母は、叱るのではなく、説得というコミュニケーションで躾けられている。
 ラヴェリテが、悪気なく物怖じしない性格はそこによるものとしていた。

 "物語はひとつの人格"、と言う持論を持っているのだが、そこからするとラヴェリテは、もこの物語の"良心"の象徴となるキャラだった。周りの大人がラヴェリテに協力的になるのは彼女が"良心"だからとなる。

 ”船の精霊”のイメージはスティーブン・キング作品によく登場する子供の霊。
 スティーブン・キングの作品の中では謎部分のヒントを持ってたりして、同じ様な役割をさせたかったが失敗した。
 設定としては最初、面白いと思ったのだが、いろいろないがしろにしてしまっているキャラで活かしきれていないと思っている。

 ヴォークラン(エイクス)は、SFドラマや映画でよくあるAIが人間との交流で感情の成長をしていくストーリーを描きたくて考えたキャラで、『海賊ラヴェリテと謎の幽霊船』は、むしろこちらよりのストーリーとして考えた話だった。
 ちなみに最近、読んだ【AIのブラックボックス問題】の記事は興味深かった。
 ヴォークランの艦のイメージは、インディペンデンス級沿海域戦闘艦。


【ネーミングについて】
 ラヴェリテをはじめ、搭乗員物のほとんどはフランス語、またはロシア語の単語からで、キャラに意味を込めて付けている。ラヴェリテの意味は上にも書いたが「真実」。響き的に気に入らないものは文字って使っている。カーレッジはコーレッジにとか。意味は「勇気」です。
 参考したのはこちらのサイト
 https://naming-dic.com/


【ラヴェリテと物語の問題点について】
 いろいろ物語構成に問題があるのは自覚していて、自分の中でまとめきれなくなって中断していた経緯があった。
 まず、思ったのが、ラヴェリテが復讐の為に行動するというのが自分で書いた設定ながら納得いかなくなったこと。
 最終的には敵艦をミサイルで撃沈してしまうし、敵となるキャラの存在も印象が薄いものになっていたからだ。
 その他にも"船の精霊"の設定はいらないいのでは?
 ラヴェリテに葛藤はあるのか?
 ラヴェリテのシャドウは?
 これらの多くが、先に考えていなかった事だから当然なのだが……。
 理想は、予想外に評価の良いラヴェリテのキャラを残しつつストーリーの改編で、新しい設定を加えようとしたりしたが、どうしてもしっくりこないし、逆におかしくなった気がした。
 最終決戦で敵艦を沈めることなく(人が死ぬことなく)、問題が解決する方で結末着地できればよかったと思う。
 ヴォークランの同型艦との対決で締めくくることも考えたが、修正にもっと無理が生じると思って途中で加筆も取りやめた。
 で、放置状態になったわけだが、今回、修正アップを再開したのは、自主企画の発見と、このままでもいいや、と開き直ったからだ。
 この"このままでもいい"という意識が原動力になっていて、結果、ストーリー作りについての問題点もいくつか明確になってくれた。
 いろいろ、辻褄合わせの為の加筆を加えてアップしていたが、あらためて思ったのことがいくつか出てきた(誤字が多いのは別で……)。
 自分の作品ながら気がついたのは、これはラヴェリテが復讐する話ではなく
 【ラヴェリテが自立する話】なのだという事だ。
 葛藤は、幸せだった過去の生活が忘れられない事で、それに踏ん切りをつける(決着をつける)為の行動が”復讐”となる。
 シャドウは、ヴォークラン=人工知能エイクスだ。巡洋艦ヴォークランは、ずっと昔になくなってしまった所属艦隊を今でも存在しているものとして海をさまよっている。いわば成仏していない状態で800年も過去に囚われ続けている。そこはまさに幽霊船。
 もし、ストーリーを2行で語るとしたら下のようなものになると思う。

【過去に決着をつけようとするラヴェリテと過去に囚われ続けるヴォークランが出会って、お互い、新しい目的を見つける。】

 修正はまだ少ししていくと思うが、もし、あらためて一から『海賊ラヴェリテと謎の幽霊船』を書き直しするならラヴェリテの上記の部分をしっかり描き直したいと思う。


【続編があるとしたら】
 続編の設定は実はもう存在していて、大人になったラヴェリテは空母の艦長になっている話だった。海軍初の空母の艦長で、夢の叶って海軍初の女性艦長となっている。
 世界観が同じ設定の別作品とのクロスオーバーとなるはずだった。
 ちなみにそちらは航空機モノ。
(旧時代の遺跡を発掘したのがきっかけで、地球の軌道を周回する衛星(衛星空母)に搭載されていたAI付きの無人戦闘機が作動してしまい地上に飛来し不時着。機体の修理をきっかけに主人公と交流し友情が生まれるという話)


 まとめになりますが、今回、この自主企画に参加できてよかったと思うのは、他の方の海洋モノ作品も見つけられた事と、眠らせていた作品だった『海賊ラヴェリテと謎の幽霊船』のいろいろ問題点が明確になったことです。
 自主企画『海洋ファンタジーの潮だまり』に参加してとても良かったと思います。
 主催の緩池克貴さんに感謝です。

 

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