テルミ

私のおせっかいでお兄さんが幸せになってくれたら、もっともっと幸せになれるかも ……どっちが幸せにしてるのかもうわからないって？ ふふ、確かにね。でもね、私にとっての幸せって、…

一話完結超短編百合小説です。 もともと突如として決められたテーマを基に、 15分間で小説を書く。という企画の中で書いたものを追記修正した形となります。 （なので構成やらに問題が…

母親が新しい男を連れてきた日、私は家という居場所から追い出されたような気分だった。 今まで私にばっかり構ってくれた、一心に愛を注いでくれた母はそこに居ない。隣には上辺だけの笑顔を…

わたしたちは自分のことが嫌いだった。 ――内気さに ――平凡さに ――内在するあたしに ――自分以外の何者にもなれる自分に 『ファミリア制度』 学院は"佳き隣人"を提供する独自の…

――つまらない人間の歩む人生なんて多分、今読んでいる小説の一文よりも価値のないものだと思う。 四角箱安希（しかくばこ　あき）は生粋の箱入り娘だった。親に縛れて、敷かれたレールを…

『佐倉』の筆箱がなくなったという話を聞いたのはたしか、昼休みのことだったと思う。 どうせ『斎藤』あたりがまたなにかしたんだろう。 放課後になっても教室にひとり残る佐倉に『俺』がし…

僕が先輩を好きになったのがいつかなんてことは、わからない。 気付いたら好きになっていたのだから。 「また明日」 どうして僕たちは明日も明後日もその先も、あたり前のように会えるもの…

テーマは「1時間」の短編集です。 1話完結なのでどこからでも読めます。多分ジャンルも長さもバラバラです。 物語だからって背伸びしなくたっていいんです。なんでもない話が転がっていた…

7時30分。起床のアラームが鳴るまではまだ1時間。 そんな時間に目覚めた『私』がなんでもない1時間を謳歌しようとする、そんなショートショート。

『1時間で書く企画』 そんな企画があったらしい。それに心惹かれた男がどんな風に何を書いたのか、追憶のショートショート。はじまりはじまり。 この漫画はフィクションです。実在の人物…

教育文化学部に所属する大学2年生の照美（てるみ）は、小さくてかわいらしいその容姿からひとりでいると知らない男の人に話しかけられることが多かった。 「大切だと思えて、大切だと思って…

私は途方に暮れていた。文系か理系か、B5用紙1つで決まる私の人生を、私は決められないでいる。これまで流れに身を任せてきた人生。このままで良いのか悪いのか。 そんな「私」が文字を通…