え?タイトルですか?
そのまんまですよ。ケントの黒さについてです。「世界のばんか」のケントについてです。
前回と前々回にアップしたパン屋エピソードを書いていて、一見するとケント、まともなこと言ってるなあと思っていたところ、的確なコメントを頂いてしまったので(笑)。
自分の中でもカオスになっている部分があるので、まとめるべくつらつら書いてみることにしました。
パン屋のエピソード限定で(全部書いたらネタバレになってしまうから)。パン屋以前のも入っています。
というわけで、パン屋イベント読んでいない方は、ネタバレしております。お気を付け下さい。完全なる裏話です。
ついでに、「こんなに詳しくケントサイドの内情を知りたくなかった!」という人は、スルーした方が身のためです。
ケントの内観については、本当に容赦はないです。この人、本当に人として欠けている部分ががっつりありますから。
では、ネタバレへゴー。
パン屋へ向かう途中のケントは、カイリに対してはとっても協力的でしたね。
がんがん機密情報を喋り、カイリが望めば更に喋ると豪語する。
ケント、カイリに尽くし過ぎじゃないかという気がしなくもないんですが、別に尽くしているわけではないのがケントです。
だって、がっつりカイリのことを試していますからね!
カイリ自身感じていた様に、ケントは彼を強くするために色々試す場面が多々あります。
いつか、ケント自身を倒せるくらい、カイリに強くなってもらうために。
何で?と私自身不思議で堪らないのですが(作者です)、これがケントの面倒くささであり、基礎なのだろうなと思います。
カイリのことが大好きで、ずっと一緒にいたい。
誰にも隣の地位は渡さない。
他人が仲良くしていたらマジで腹立つ。
恋人は、十年くらい譲って、認められる人がいたら仕方がないから嫌々認める。
結婚?ふざけんな(笑)。でも、カイリが望んだらすっごい渋々認める。
カイリの親友は自分だけ。そこは絶対譲らない。
でも、途中でカイリがカイリでなくなったら、あっさり切り捨てる。
これが、ケントだと思います。
ただ、彼の中での「カイリがカイリでなくなる」という未来は永遠に来ないと知っているからこそ、彼は一緒にいるのだと思います。
この人、もうこの世界で最初に出会った時から見定めていましたからね!酷い。
ついでに、第十三位のことを気にかけていたのは、完全に「義理」です。
カイリは喜んでいましたけど、マジで義理です。大好きな父に対しての。
後は、前世のカイリがいじめられて孤立していたのを思い出して胸糞悪いというのが一割あるかないかくらい(それが、カイリに見せた嫌悪の横顔。そういう意味では、いじめとかは嫌い)。
ただ、団長なので不祥事に対しては普通に対応するというスタンスではあります。
だから、何で相談しなかったんだろうね?ふーん、という感じでした。
ケントは基本、団長としては義理と義務で動く。
でも、カイリに見せたその一割こそが、ケントの人間的な部分なのだと思います。
次に、パン屋事件。
この人、あっさり逮捕しただけに見えますけど、「独房にまとめて入れて」「適当に尋問する」と言っております。
この後、この三人は二度と日の目を見ることはなかったでしょう。
どんな処分か?
それは、ご想像にお任せします(笑)。でも、命は取っていないですよ(笑)。
カイリにまで手を出したのが運のツキですね。
カイリは聖歌騎士であり、第一位団長の親友ですからね。本来、聖歌騎士に手を出すのはご法度ですし(嫌味程度ならOK)。
今回は、完全にケントの独断で出来るので、好きに処分しました。第九位の団長?そんな意見は捻り潰します。
第一位の試合に関しては、随分と寛大な処分でしたねー(棒読み)。
カイリ自身が決着つけたのと、改心が見られた故ではないでしょうか。
あと、第一位は一応精鋭で、ケントが団長なので。自分の監督不行き届きだった、という理由があります。
パン屋の事情に関しては、本当に無関心。
だから何?と。
ただ、カイリも感じていた様に、無意味な争いは起こさないのがケントでもあります。一応、「これ言ったら、相手の気分悪くなるだろうね」というのは理解しているので、必要なければ言いません。
でも、煽る時はすっごい煽るので物凄い修羅場と化します。
そして、ケントは今回パン屋の事件に介入しましたが、それはここがフュリーシアであり、第一位団長という騎士団を統率する立場にあったからです。
街の治安も任されてはいるので、何か事件が起これば収める様に手配はしますし、現場にいたら直接介入もします。
そうでなければ、前団長のクリスが、いくら強いからと言って、息子のケントに団長職を譲るはずがありません(笑)。
それが出来るだけの理性というか、理解はあるから任せた。そんな感じです。
むしろ、他にいなかった……(笑)。
ただ、そんな理性のあるケントも、一歩フュリーシアを出れば、事件は総スルーです(断言)。
誰が何を叫んでいようと困っていようと、無視です、無視。改めて酷いですねこの人。
ただ、カイリがいたら問答無用で首を突っ込むので、その時は引っ張られるでしょう。
つまり、ケントの欠けている行動理念をカイリが補う形になるわけです。
カイリにはとことん味方になるケント。
でも、カイリ(と家族)以外にはとことん無関心。
そして、カイリ(と家族)に対しては、唯一人間らしい感情が動く感じです。むしろ、カイリ(と家族)が絡まないと感情動かなさそう。
ちなみに、ケントはカイリを絶対守り抜くと誓ってはいますが、その過程で必要ならば「傷付くこと自体」は容認します。
ただし、「傷付けて良いのは自分だけ」(もしくは、自分が容認したことだけ)。
他の人が傷付けたなら容赦しない。
ケントは黒いですねー。本当、人でなしにしか見えません。
こうして考えると、何故カイリって、ケントが大好きなんでしょうね?(作者です)
でも、カイリは本気でケントのことを優しいと思っているんですよね。
人として欠けている部分は何度も目の当たりにしているし、人の痛みに超絶鈍いというのもパン屋の一件で理解はしています。
人でなしだともちょっと思っています。
それでもカイリは、ケントのことが好きだし、優しいし、尊敬している。
恐らく、上辺に騙されているわけではなく、ケントの本質を見抜いた上で一緒にいる、という感じなのでしょうね(作者です)。
いや、一応ちゃんと理由はあるんですが、全部書いたらネタバレになるので……(笑)。
でも、こうやってケントの黒さをつらつら書き連ねていると、本当に何故カイリはケントが良いのか。そんな気になってきます(作者です何度目かの)。
ただ、カイリがケントを嫌いになる、ということは絶対無いだろうな、とは思います。
むしろ、カイリいなかったら、ケントやばいんじゃ……?
おや。これはまずいですね。
カイリ、大変ですね。ケントの黒さを鎮めるためにも、頑張って頂きましょう(適当)。
……改めてつらつら書き出してみると、ケントのことがまた少し分かった気がします。
ケントは黒くてカイリ大好き!
そんなキャラですね!(締め)
■追記
真っ黒でみんなに恐れられるケントさん(すっごい笑ってしまう)。
そんなケントが、私は大好きですよ?(笑)
書き甲斐があるんですよね。