「乙女ゲーの攻略対象に転生した僕は悪役令嬢に恋をする」
最後まで書き終わりました。
読まれなくてもいいや、書きたいものを書こう、書く気が続く限り、というつもりではじめた作文でした。
それがここまで到達できたのは、ひとえに、飽きずにPVしてくださった皆様、熱心に応援を付けてくださった皆様のおかげです。
更新頻度も酷いのに、アップするとすぐにPV、応援が付くのは、すごいモチベーションになります。本当に、これがなかったらここまで書けなかったと思います。
最初はこれほどに読んでいただけると思わず、せいぜい10人ぐらいに読んでもらえれば、井戸のあたりまでは書こう、みたいに思っていました。それが思った以上のPVを得て、おかげさまで想定していた結末+αまで書くことができました。
本当にありがとうございます。
さて、せっかくなのでこの作文に至る裏話を。
世に氾濫する悪役令嬢モノですが、実は心優しい、とか、誤解されてるだけ、とか、転生して庶民の価値観を持つことで悪役ムーブしなくなる、とか、そういうものが多いですよね。
でも思ったんです。悪役令嬢って、そのままのほうが可愛くない?
“本物の悪役令嬢”のツンデレ、見たくない?
そこで思いついたのが、顔は良いが性格最悪の悪役令嬢を、転生した男が追いかけるお話しです。
彼は、前世での恋愛に後悔があるのです。かつては、勝ち目のある戦いしかしてこなかった。妥協した恋愛しかしてこなかったわけです。
どうせ二度目の人生だから、安牌など狙わず、無理目でも最高に好みの超絶高嶺の花に挑んでやろう、と行動するのです。
主人公は、前世ではカッコ悪いと忌避した、“美女に惚れたダサ男”を、開き直って真剣にやろうとするわけです。
初期のメモには「脈なし女子からの印象をがらっとかえたい」とありました。
男性が主役の恋愛モノであるゆえ、ラブコメカテゴリーに分類しましたが、ラブコメによくあるハーレム展開とか、初期・序盤にヒロインが主人公に惚れてしまう王道展開は避けることになりました。主人公は自分に惚れてしまう女の子と恋をするのではなく、まったく脈がないが自分が惚れた女の子と恋をするため、泥臭くも足掻くのです。
出てくる女の子が勝手に惚れて恋のライバルになる展開を忌避した結果、恋の障害が身分とか立場とか政治とか同性の友人とかになってしまい、かなり読む人を選ぶモノになってしまっていると思います。でもこのあたりも想定されたものです。というか「同人だから!」と、万人受けしないことを覚悟して進めていました。そういうわけでしたので、同じようなモノを楽しんでもらえる方に見つけてもらえて、心底、良かったと思っています。
最初は全然なびかずまったく可愛げのないヒロインが、読み進めていただいた方にはちょっとでもカワイイと思っていただけるようになっていると、嬉しいです。