こんばんは、榛名丼です。
「幽霊になった侯爵夫人は、旦那さまの再婚を死ぬ気で応援したい!」
https://kakuyomu.jp/works/16816927863337488400(※このノートは本作のネタバレを含みますので、未読の方はご注意ください)
「幽霊夫人」が無事完結いたしました!
概ね最初に考えた通りのストーリーとなりました(見切り発車のわたしにしては珍しいです)
もっと推理要素を濃くして、不穏な感じに方向転換しようかな、と途中思ったりもしましたが、「いや!これは家族の話!!」と初志貫徹いたしました。
ナターニアさんがおっとりぽやぽやだったおかげで、突き通せた気がします。
あまり要素は濃くないですが、物語の舞台としては19世紀のイギリスあたりをイメージしておりました。
登場人物たちにはいつも感情移入しがちなのですが、24話「光射すほうへ」は書きながら、画面が見えなくなるくらい泣いてしまいました。
1話から読み直していただけると、「あ、あの人はこのときこういう気持ちだったのね」と思っていただけるところも多いかなと思います。
最終話について、ちょこっとだけ付け足すと、ナターニアは平民の家に一人娘として生まれ変わり、幸せに暮らしています。15歳の女の子です。
昔から、誰かが自分を呼ぶ声が聞こえていて、ずっとその声の主のことが気になっていました。
それがアシェルの顔を間近で見た瞬間、前世の記憶をすべて思い出し「びっくり」して固まっています。
アシェルは20歳⇒35歳に成長(?)しております。かなり色気ある格好良い人、とナターニアが言っていたので、歳を重ねてしっとりとした美形になっているのではないでしょうか。未亡人アシェル…。
お猫様(ケヴィン)は、また2人の子どもとして生まれ変わるために、待ちわびていることと思います。
最終話に登場した黒猫は、ケヴィンともお猫さまとも無関係…なようでいて、しっかりとナターニアとアシェルのキューピッドになっています。
帰り道に黒猫が居なければ、ナターニアは帰りが遅くなって、アシェルに見つけられることもなかったでしょう。
お話のひとつの核となるのが「お猫さまとは何者なのか」というところになります。そのため物語の途中まで意図的にナターニアの瞳の色が伏せてあります。アシェルが幽霊のナターニアと再会したところで、初めて彼女の瞳について口にしています。
そして忘れてはいけないスーザン。彼女は今もアシェルに仕えているんじゃないかと思います。
アシェルがナターニアの好きな花を知ったのは、スーザンが葬儀に向けてアネモネを準備していたからです。そのときのスーザンはやはり冷静でなかったので、アシェルに向けて「奥様の好きな花も知らないなんて」と言葉をぶつけてしまいました。
侯爵家に飾っているものや、お墓の周りに植えられたアネモネは、アシェルが取り寄せて植え替えさせたものです。
また、ケヴィンの存在はアシェル・ナターニア・スーザン以外には知らなかったため、ナターニアと一緒のお墓に入っています。アシェルは心苦しかったでしょうが、ケヴィンにとってはそのほうが嬉しかったようです。
表現力不足を痛感し悔しいところも多々ありましたが、最終話まで書き切れてひたすら良かった!の気持ちです。
「あ!読んでくださってる方いらっしゃるな!」と思うたびに元気に執筆できました。
本作を読んでくださった方、♡や☆をぽちっと押してくださった方、本当~~にありがとうございます。
また、次の作品も連載スタートしております。
⇒「薬売りの聖女 ~冤罪で追放された薬師は、辺境の地で幸せを掴む~」
https://kakuyomu.jp/works/16817139555012676363今まで苦手にしていた「ざまぁ」や「チート」を描ききることを目標に、初めての「スローライフ物」に挑戦です。
こちらもぜひぜひ、応援いただけたらうれしいです。
2022年5月28日 榛名丼