• 現代ドラマ
  • 現代ファンタジー

最近感じたこと 「多事争論 メディアと権力 について」

 現在、マスコミを賑わしている「放送法文書」(2015年3月5日付作成)のニュースについてひと言申し上げておきます。自分には関係ないどうでもいいでは済まされないことだから……。

 このどこが問題なのかと言うと、総務省がテレビ局の免許更新を認めるかどうかの権限を持っており、時の権力者に都合の悪いテレビ番組を名指して、「場合によっては放送免許を取り上げる」と脅しとも取れる発言に繋がっていたことである。どの政党を支持するかなどの政治的信条は別として、冷静になり考えてゆくと、ここには大切な真実が潜んでいるのが分かってきます。

 僕は学生時代に「マスメディア論」を専攻してきた。
メディアは「第四の権力」と言われ、 ジャーナリズムの基本は、「報道機関の使命=権力の監視」と習ってきた。
 現在心配しているウクライナ戦争でも、ロシア側の独立系報道機関の免許は権力者から取り上げられ経営者は投獄されています。一方、ウクライナではどうでしょうか。「ゴンガゼ事件」ご存知でしょうか? 前大統領が首謀して、反体制派ジャーナリストを殺害した事件です。かつてサウジアラビアでも同様な記者殺害事件が起きています。

 いつの時代でもどこの国でも権力者にとって都合の悪いジャーナリズムは排除したい存在なのです! もちろんのこと、マスメディアの表現の自由とも関わってきます。これは、ニュースに限らず小説でも同様です。

 今は亡き著名なジャーナリスト筑紫 哲也さんの言葉も思いだされてくる。巧みにメディアを利用した者が権力を握ると、権力の監視が及び腰になるおそれもある。彼の指摘のとおり、どんな優秀な者でも一旦権力を手中に収めれば、いずれ驕り高ぶり腐敗することを忘れてはならないようチェックしなくてはいけない。一番恐ろしいのは、世の中自体がおかしいことをおかしいと主張できるような空気感ではなくなってゆくことです。

1件のコメント

  • とてもよい文章でした。
    ありがとうございます。
    考えることを常に止めないでいたいです。
コメントの投稿にはユーザー登録(無料)が必要です。もしくは、ログイン
投稿する