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プロッターか、パンツァーか。

プロッターか、パンツァーか――。創作術のコラムを読むと、そんな議論をよく見かけます。プロットを書く派(プロッター)か、書かない派(パンツァー)か。以下は自分語りのチラシの裏です。

わたしはもともとパンツァーでした。設定は作り込みますが、プロットはほとんど考えず、執筆の海に飛び込んでいました。理由は「楽しいから」です。自分が作ったキャラクターが、好き勝手に喋ったり動き回ったりする感覚が楽しくて。話が思わぬ方向に流れても、逆にそれが面白い、みたいな。

もちろん、そんな書き方だとストーリーにどんどん矛盾が出てきます。そこはむりやり押さえ込んだり、放置したり、つじつま合わせのために後からシレっと修正したり……。

でも「賢いヒロイン」中編コンに敗退したとき、「このままではダメだ」と気づきました。あくまでも自分の場合ですけど。「パンツァーで楽しみながら書いていたら、作品の質は高まらない」と反省したのです。それでプロッターに切り替えました。

そこから書き上げたのが、最近の2作品。角川つばさ文庫向けの児童小説「クローバーノート」。それから、世界を変える運命の恋コン向け「半吸血鬼少女は倫敦を駆ける」です。

2作品とも課題は多いです。でも、書き方を変えて気づいたことも多くて。変えてよかったなと感じています。キャラクターが勝手に動き回る楽しさは半減しましたが、自分が作品をコントロールしている手応えは、プロッターの方が強いですね。

さて、カクヨムコンが近づいてきました。過去にパンツァーの手法で書き散らかして放置している未完作品を、プロッターの手法でリライトして終わらせたいという気持ちがあります。一方で、新たに書きたい作品のアイデアもあって、迷っています。

6件のコメント

  • プロット、あったほうがいいですよね。
    頭の中にあるものを、一度外に出して整理するって有効だと思います。
    わかっていても、書けていない私ですー!

  • そわ香さん、コメントありがとうございます。以前は、おおまかなゴールだけ決めて、後は書きながら考えていました。いったん頭の中から外に出して整理することの大切さを、今さらながら実感してます。ほんと今さらなのですけどー。
  • はじめまして。
    コメント失礼いたします。

    わかります。
    私も最近までほぼパンツァーでした。
    今回は綿密なプロット書いて書き始めたのですが、原稿3000字書くのに1500字のプロット書いてやっています( ^)o(^ )

    最初の数話だけですが、そこを作りこまないといけないと思い、何度も何度もプロット段階で直しました。

    いろいろなアイデアはたまりますよね。
    でもキーボードは一つ。
    順番に生まれさせてあげたいと思います。
  • 天のまにまに様 コメントありがとうございます! いつも創作論を興味深く読ませてもらっています。とりわけ初心者向けマニュアルは目からウロコで、もっと早く読むべきだったと思いました笑。それにしても3000字書くのに1500字のプロットとは!スゴイですね。序盤の大切さゆえですね。わたしも頑張ります。
  • やなかさん!
    Xで、角川つばさ文庫コンテストのことが流れてきたので見てみたら……。
    クローバーノートが中間通ってました!
    やなかさんはもう見ていたかもしれないけれど、嬉しくてお祝いに来ました。
    おめでとうございます!!
    すごくいい作品なので、本になってほしいな。
  • そわ香さん、ありがとうございます! わたしも見ていましたよ。例年の流れでそろそろ発表だと分かっていたので、今週は毎日HPをチェックしていました笑。あの作品は、そわ香さんの心あたたまるコメントのおかげで、最後まで書きあげられたと思っています。改めて感謝です。
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