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動物的な感覚


普段から、30人の集団をまとめているが、もちろんその中にも特別支援学級から交流授業と言う形で入っている児童もいる。
私のクラスは、軽い知的の児童なので、周囲の児童のサポートで何とかなるレベルであり、支援員さんの手も借りなくても良い。
現在、他のクラスで、特別支援学級の児童が暴れて、交流授業に参加しないという事案が起きている。
この暴れてでも行きたくない児童の気持ち、よく分かるわー、と特別支援学級を担当している担任と苦笑することが多い今週。
だって、交流先のクラス担任、この児童のこと、すごく嫌っているもん。
もちろん、ベテラン教師だから、態度には出さない。言葉では
「この授業、面白いよ。参加しようよ」
って言う。投げかける。
でも、目が笑っていない。
本当は来るな、参加するなって思っているでしょ、というのが、
周囲にすごく伝わってくる。
いつも職員室で、交流児童の悪口言っているもん。
あの子が来たら授業が止まる、進まない、嫌だって。
該当児童の前や自分のクラスの児童の前では言葉や態度に出さなくても、纏っている空気感と言うか、表情と言うか、分かるんですよ。
これって、子どもの方が敏感に受け取るんじゃないかなって思う。動物的な勘と言うのかな。
「おまえ、俺のこと、嫌いだろ。」
っていう、感覚。
言葉で着飾ったり、態度を芝居で包んでも、伝わってしまう体温と言うのがあるのではないだろうか。
他のクラスのトラブルを見て、自分の誠意の伝え方について、考えさせられている1週間を過ごしている。

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