●灼のうんちく
なんだが生徒会の方針が決定して、いよいよって感じだわ。
それはそうと、今回は『荘園』について総まとめ的内容でもあったけれど、あたし的には日本史を土地史の観点で考えるなら3つに分けられると思うの。
つまり、『古墳時代の豪族分権から中央集権~私有地の国有化』……この時代は中国の制度を輸入したのだけど、運用が難しかったみたいね。
その後の『律令国家の崩壊から地方分権~荘園の発展と武士の誕生』……この時代が一番長いわよね。徳川幕府の大政奉還まで続くわ。
そして現在まで『近代化と西欧文化との融合~土地の個人所有と財閥化から戦後の農地および財閥の解体』……歴史もここまでくると現代人の感覚により近くなるので、歴史検証が難しくなるのだけど、地租改正が大きな分岐点だと思うわ。
そもそも土地は『家』のものであり、個人所有でないため、売ったり買ったりできない。幕府から大名へ、大名から家臣へと封じるものだからなの。
ところが明治になって個人所有が認められ、売ったり買ったりできるようになった。それに伴い『民法』が導入されて『登記』も必要になるわ。相続も規定され、何事もお金で解決しなければならなくなる。
あたしたち現代人にとって、裁判の判決などでお金で解決する場面は馴染みがあるけど、武士の時代を生きた人たちは大反対したそうよ。
『憲法栄えて国滅ぶ。民法出でて忠孝亡ぶ』……あまりに個人主義で西欧の家族文化が目立ちすぎるとして、日本固有の伝統的な風習・道徳を破壊する危険があると批判されたの。
『土地史』から見るだけでも歴史って興味深いって思わない?
以上、灼からでした。。。。