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いちご農家に勤めて(4)

「あ、白いちごや!」
パック詰めの休憩時間、奥さんがコンテナを見て声を上げた。
わたしが勤めているのは紅ほっぺの農場なのだが稀に白いちごが採れることがある。
ここでの白いちごは青い状態で間違って採ってしまったいちごのことではなく、突然変異で色抜けしてしまったいちごのことをさす。
スーパーで売っている白いちごは若干クリーム色だが、それとも違って突然変異の白いちごは純白。透けるほど真っ白なのだ。
規格外なので出荷することはなく、見たことがない人が大半だろう。わたしもこの時初めて見た。
「食べてみる? めっちゃ甘いで」
しかし、奥さんのせっかくの申し出なのにみんな遠慮しあって誰も声を上げない。
「食べたい!」(←すぐ食べる誰かさん)
ハグハグ……
「めっちゃ甘い!!」
そう、なんというか酸味が抜けて甘さだけが残ったスイーツのようないちごだった。
感激のあまりわたしは提案する。
「幻の白いちごめちゃ甘いよって書いて直売で一個100円で売ったらどうですか?」
わたしの下らない案は却下された。
はー、しかし食べた後で後悔。写真撮ってたら良かったね。

7件のコメント

  • 春川さんこんばんは♪
    載せるものがなかったので夕食のいちごです🍓
    経営者が今日のいちごは買いや、といってたのでつい買ってきてしまいました笑
  • 艶やかで美味しそうです!

    突然変異の白いイチゴ、甘いのですか!
    食べてみたーい!

    少し前にテレビでイチゴ農家の様子が流れたのですが、思わず奥森様のとこを思い出しつつ見ていました。
  • 小烏さん、こんばんは。
    今晩のいちご美味しかったです。
    紅ほっぺは甘酸っぱいのが特徴なのですが、酸味がまったくありませんでした。
    わたしのこと思い浮かべてくださったのですね、嬉しいです😊
  • 🍓🐇ルビーのようにキラキラしていますね。奥森さんもキラキラしていると思います😊。
  • いすみさんこんばんは。
    わたしキラキラしてますかね😅
    キラキラ〜✨✨
  • 白いちご…存じ上げておりますぞ。

    一個100円じゃなかったですよ。
    一個800円でした…大粒だったけど。

    百貨店で販売。一粒ずつ透明な箱に入ってて、
    ピンクのリボンがかけてありました。
    初恋だか、恋みのりだか、
    スウィートなネーミングだったような。

    私以上の苺マニアの誕プレに贈呈したので、
    食べているところを羨ましく眺めておりました。

    苺の季節もうじき終わっちゃいますね。
    今年は奥森さんのいちご農家トークを
    楽しませていただけて良かったです。
    やっぱり苺はイイ!好きだ、苺!!!

    私も奥森さんはキラキラしてると思います。
    でも、ギラギラしている時も素敵です♡

    また、来まーす。
  • 瑞崎さん、こんばんは♪
    本当ですか! 800円とは。それを食べちゃったわたし。
    いや、本格的に商売にすればいいんじゃないかと思うんですけどね(それくらい美味しかった🍓)
    いいプレゼントですね、イチゴマニアさんは喜んだことだと。おそらくほっぺたが落ちるくらい美味しかったのだと思います(わたしのは先だけ白でツートンカラーだったのです)
    そうそう、シーズンがもうじき終わっちゃうので今は育苗の準備もしてるのですよ。いちごは5月までかな。
    え、わたしがギラギラしてるだって!?
    まあ、そうですね。賞狙いにいくときはいつでもギラギラですよ。落ちちゃったけど。
    いつもありがとうございます😊
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