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うちの職場、実は出ます。

みなさま、はじめまして。
渡森ヨイクと申します。
まだまだカクヨム初心者で、これからたくさん力作を読むんだ! とわくわくしています。

ところで。
実はうちの職場、出るらしいんですよ。
自分は『わたしと帝都の陰陽師』を投稿している人間なので、もちろんあやかしは大好きで、なんなら大学も民俗学を専攻、職場も博物館。
ベタベタすぎる経歴ですが、主人公の亜寿沙のように、「あやかしとかオバケなんているわけないでしょ」みたいな立場をとっていました。
でもね……出るらしいんですよ、うちの職場。
たまぁに「博物館て怪奇現象起こりやすいんでしょ?」という質問をいただくんですが、そのたびに「ないです! そんな非科学的なこと、うちの館にかぎってありません!」と笑顔で答えていました。

が……ある日、雑談ついでに館長に聞いたんです。
「うちの館、オバケとか出ませんよね」と。
そうしたらあっさり「出るよ」。
こっちは思いっきり「はぁっ!?」です。
「でもわたし、妙な目に遭ったりしたことないですよ?」と言えば、
「けど収蔵庫のエレベーターが、誰も乗ってないのに勝手に上下するんだよ。業者さんに見てもらっても原因不明、何代か前の館長が怖がっちゃって、お坊さんにお経をあげてもらったけど直らなかった」
「え? じゃあ今も……?」
「うん、勝手に上下してる」

そんなのまったく知りませんでした!
いやぁ、なんなの、この仕打ち。
わたしの悪い癖で、「だったら出てこい、オバケ!」となって、エレベーターに格別の注意を払うようになったんですが、いまだ妙な目に遭ったことがなく。
いつか怪奇現象に出会い、「不思議なことってほんとはあるのね」と亜寿沙のようにつぶやく日は来るのでしょうか……?

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