平安ファンタジー小説「錦濤宮物語 女武人ノ宮仕え或ハ近衛大将ノ大詐術」の「八十五 翠令、承明門で待つ(二)」を投稿しました!
https://kakuyomu.jp/works/16816927860647624393/episodes/16816927861342790952竹の宮の姫君は、男の童に変装し、紫宸殿の西北にある清涼殿から紫宸殿の西を通り、紫宸殿の南にある承明門に向かおうとしています。
紫宸殿には西に「右近の橘」、東に「左近の桜」が植えられています。
(紫宸殿にいる帝が南を向いた時に、帝にとっての右左がそれぞれ「右近」「左近」です)。
現在の京都御所にも、清涼殿・紫宸殿・右近の橘・左近の桜・承明門・建礼門などが残っています。
つまり、拙作の姫君の置かれている舞台を見ることができるのです!
京都御所は通年公開されていますが、私は春と秋の特別公開の時に見学しました。この紫宸殿前の広場も入れるので入って来て写真を撮影しましたよ~。
もっとも、広場中を野放図に動き回れるわけではなく、観光ルートがロープで区切られているのでその範囲内なのですが。
それでも、右近の橘から承明門を望む写真はばっちり撮れました!
この空間を竹の宮の姫君は走り抜けねばなりませんが、途中であの猥談好きの下衆に見とがめられてしまいます。
翠令が承明門の横の塀の上に姿を現して、猥談好きの下衆たちの関心を逸らそうとします。
そして、とうとう得手ではない弓を使うことになりました。
この距離で姫君に決して当てることなく、首尾よく矢を放つことができるかどうか。
どうぞ次回もお読みくださいませ。
京都御所では、私はここで立ち止まって承明門を睨みながら「うーーーん」と物語を考えておりました。
「ここからこの距離を、あまり走ることに慣れていない女性が駆け抜けるなら、何秒くらいだろう?」とか、「塀の上に立つ翠令の姿はどう見えるのだろう?」とか。
紫宸殿前では、その紫宸殿を正面に見る辺りで観光客が立ち止まり、そして写真撮影をします。
参観ルートも記念撮影しやすいように広くなっています。
そこを撮影したら右近の橘の西を通って、次の見学の目玉である清涼殿に向かいます。
正直、こんな所で立ち止まって南の方角の写真を撮っているのは私くらいのものですw
紫宸殿、清涼殿は重要な名てものですから、警備の人もきちんと立っています。
通り過ぎる観光客に、警備の人たち。
そんな中で、事情を知らない人には不審者に見えそうな行動を取るのは少し恥ずかしかったです。
でも! やっぱりこうして実際の建物を見ると、想像もぐんと膨らませやすくなります!
次回はもっとマニアックな写真をお届けしたいと思います。
拙作も残りわずか。
どうか最後までご愛読賜りますよう。