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手習いのお手本の千字文―「錦濤宮物語 女武人ノ宮仕え或ハ近衛大将ノ大詐術」の「四十二」を投稿しました!

平安ファンタジー小説「錦濤宮物語 女武人ノ宮仕え或ハ近衛大将ノ大詐術」の「四十二 白狼、字を習う」を投稿しました!

https://kakuyomu.jp/works/16816927860647624393/episodes/16816927861049611258

今回、姫君が白狼に文字を教えます。
いつも白狼が姫君を力づけていますが、私としては「姫君ヒーロー(白狼)に助けられてばかりのヒロイン」という一方的な関係ではないと描写したいのです……。

物語全体の終盤まで行けば姫君が力強く振る舞うシーンもあるのですが、この第二部においても姫君が白狼に何かをしてあげるという場面が欲しいと思いました。で、手習いの面倒を見てあげています。

白狼は、今回の話で本人が述べたように、盗品の管理など必要に迫られたものについては字が書けますが、基本的に手習いなどしたことがありません。
筆の持ち方もなっていませんから、姫君が手ずから教えてあげます。
姫君は意識していませんが、手を添えられた側の白狼はドキドキですw

ここで手習いに使っているのは「千字文」です。

千字文とはWikipediaによりますと(https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8D%83%E5%AD%97%E6%96%87

”子供に漢字を教えたり、書の手本として使うために用いられた漢文の長詩である。1000の異なった文字が使われていて、全て違った文字で、一字も重複していない。”

日本の「いろは歌」みたいなもののようです。
千字文全文を読みたい方には下記のwikisourceの記事をご紹介すればいいでしょうか。
https://ja.wikisource.org/wiki/%E5%8D%83%E5%AD%97%E6%96%87

拙作では、文字をあまり知らない白狼に一番ごちゃごちゃして見えそうな字面のものとして「曠遠緜邈」の文字列を選びました。

姫君は「簡単に言えば風景の様子ですが……」と解説していますが、上記wikisourceによれば、「曠遠緜邈 巖岫杳冥 大地広大はるかに遠く 険しい山峰杳ようとして暗し」だそうです。

白狼は学がないので文字を知らないのと、あと「話があまりうまくない」という設定です。
どのキャラにも得意不得意があるというキャラ設定をしております。
白狼にも不得意なことがあるわけですが、それを上回る魅力のある男性だと思ってやってください。

最後まで姫君を想い、また姫君も白狼のために動きます。

どうか今後ともご愛読賜りますよう。

今回は、Wikipedia「千字文」の項目に載っていた画像から、楷書体のものを掲載します。韓石峰という李氏朝鮮の書家のものだそうです。
パブリックドメインのようなので、著作権とかは大丈夫だと思うのですが……。もし何か問題ありましたらお知らせくださいませ。
(「Wikipedia:ウィキペディアを二次利用する」https://ja.wikipedia.org/wiki/Wikipedia:%E3%82%A6%E3%82%A3%E3%82%AD%E3%83%9A%E3%83%87%E3%82%A3%E3%82%A2%E3%82%92%E4%BA%8C%E6%AC%A1%E5%88%A9%E7%94%A8%E3%81%99%E3%82%8B#:~:text=%E3%82%A6%E3%82%A3%E3%82%AD%E3%83%9A%E3%83%87%E3%82%A3%E3%82%A2%E3%81%AE%E8%91%97%E4%BD%9C%E6%A8%A9,-%E3%82%AF%E3%83%AA%E3%82%A8%E3%82%A4%E3%83%86%E3%82%A3%E3%83%96%E3%83%BB%E3%82%B3%E3%83%A2%E3%83%B3%E3%82%BA%E3%81%8C&text=%E3%82%A6%E3%82%A3%E3%82%AD%E3%83%9A%E3%83%87%E3%82%A3%E3%82%A2%E4%B8%8A%E3%81%AE%E6%96%87%E7%AB%A0%E3%80%81%E7%94%BB%E5%83%8F,%E3%81%82%E3%82%8A%E3%81%BE%E3%81%99%E3%81%AE%E3%81%A7%E3%80%81%E3%81%94%E6%B3%A8%E6%84%8F%E3%81%8F%E3%81%A0%E3%81%95%E3%81%84%E3%80%82

2件のコメント

  • >「姫君ヒーロー(白狼)に助けられてばかりのヒロイン」という一方的な関係ではないと描写したい
    そう、そうなんですよ! ただヒーローに守られるだけでなく、「強さ」(物理戦闘力に限らず。むしろメンタル面)を見せてほしいし自分でも書きたいです。

    >白狼にも不得意なことがあるわけですが、それを上回る魅力のある男性だと思ってやってください。
    読者は皆解っていると思いますよ!
  • そうですよね。最近読んだ小説の書き方本でも「登場人物に長所と短所を持たせるように」とありました。
    姫君は第三部でその強さを発揮します!気丈な方ですよ!
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