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辛い時にはスイーツを!―「錦濤宮物語 女武人ノ宮仕え或ハ近衛大将ノ大詐術」の「二十五」を投稿しました!

平安ファンタジー小説「錦濤宮物語 女武人ノ宮仕え或ハ近衛大将ノ大詐術」の「二十五 翠令、陰口を叩かれる」を投稿しました!

https://kakuyomu.jp/works/16816927860647624393/episodes/16816927860839246779

翠令の登用は、佳卓を快く思わない人々を刺激してしまいます。
翠令は真面目に苦手克服(弓)を頑張っているのに、聞えよがしに陰口を言われてしまう……辛いところです。

そんなところに朗風が「お菓子を食べましょう!」と気分を変えてくれます。

ところで平安時代のお菓子ってなんでしょう?

言葉の定義からいうと、平安時代において、菓子というのはイコール果物を指すそうです。

今の私たちの感覚でいうところの「お菓子」、つまり「加工された何らかの間食」としては、揚げ菓子やかき氷に甘葛煎をかけたものなんかが、文学作品にみられるそうです。

こういった平安時代のお菓子については奈良女子大でまとまった研究がなされているみたいですよ↓。


奈良女子大学「平安時代の菓子」
https://www.nara-wu.ac.jp/grad-GP-life/bunkashi_hp/tougashi/heian_kashi.html

↑上掲のページ内に以下のような記述があります。

”この他、『延喜式』巻四十二・東西市司という京内の市に関する規則では、索餅(さくへい・さくべい)という揚げ菓子の専門店が存在したことがみられます。このように、儀礼・行事の中だけではなく、幅広い階層が日常的に「加工菓子」を食していたといえるのです。”

ですので、拙作でも市で売られているお菓子は「揚げ菓子」を考えております。
「二十 翠令、騎射を拝見する」(https://kakuyomu.jp/works/16816927860647624393/episodes/16816927860827963515)で、男の童子が姫宮に渡しているのも「揚げ菓子」です。

今回、朗風が右近衛府に持ってきたのも「揚げ菓子」です。
男二人と翠令とでむしゃむしゃ食べている光景を想像して頂ければ……と思います。

なお、奈良女子大では平安時代のお菓子作りの実験にも熱心で。
最近、その本が出版されたそうです。

ご興味のある方はご購入されて作って見られては如何でしょう。楽しそうですよ!

「古典がおいしい!平安時代のスイーツ」(鴨川出版)
※出版社のサイトにリンクを貼りたかったのですが……そのまま通販サイトになってしまうんです。カクヨムでは通販サイトへのリンクは禁止だそうですので、貼れません。代わりにISBNを書いておきます。
978-4-7803-1176-1 

さて。拙作の第一部も終盤に差し掛かってきました。
楽しい事ばかりではない宮仕えですが、最後の最後で翠令がカッコよく道を切り開きますので、どうか最後までご愛読くださいますよう……。

特にお菓子の写真もなく、そして家族にコロナ陽性者が出て、濃厚接触者となったために外出らしい外出もできず、これといった写真も撮れませんでした。
手持ちの写真の中から、今年の春に食べた俵屋吉富の桜餅の写真を添えておきます。

気合が満ちれば「古典がおいしい!平安時代のスイーツ」を購入して、何か作ってみたいですね!

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