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流鏑馬は無茶苦茶カッコいい!―「錦濤宮物語 女武人ノ宮仕え或ハ近衛大将ノ大詐術」の「二十」を投稿しました!

平安ファンタジー小説「錦濤宮物語 女武人ノ宮仕え或ハ近衛大将ノ大詐術」の「二十 翠令、騎射を拝見する」を投稿しました!

https://kakuyomu.jp/works/16816927860647624393/episodes/16816927860827963515

今回の「騎射」は、私が10年ほど前に下鴨神社で流鏑馬神事を見たときの記憶をもとに書いています。当時はご近所に住んでおりました。

今回の近況ノートでは、流鏑馬神事が開催される下鴨神社の馬場の写真を掲載しております↓。

10年ほど前の5月に流鏑馬神事を見て、その物凄い迫力に私が大興奮して、当時書いてたブログに文章を書き殴りました。それをこちらに転載しておきます(私の萌え語りが長いですw)

*****

流鏑馬=「やぶさめ」
皆さん一度はテレビニュース等でご覧になったことがあると思います。
馬に乗りながら弓で的を射るあの行事です。
昨日、近くの神社で流鏑馬神事が奉納されるので家族で見に行きました。
(「近くの」と書きましたが、京都の「世界遺産」の神社なんですよ)

京都市の広報掲示板を見て、「最近豚児が馬に興味があるので連れて行ったらいいかなあ」と思いまして。

実は、私は学生時代に見たことがあります。
当時は日本史を専攻している学生で、一緒に見に行った友人は大学で弓道をしている人でした。
流鏑馬を見る、というシチュエーションにもってこいな条件でしたね。

ちなみに当時、一緒に流鏑馬見ながらその弓道部の友人に「アレって出来る?」と尋ねたところ。
友人(首をブンブン振って)「無理。出来るわけないやん」
当時、私は大学のフィギュアスケート部で1回転なんぞを跳んでいたので(学生になってから始めてみました^^)。
私「つまり、私がトリプルジャンプを跳ぶようなもん?」
と聞いてみると。
友人「そーそー。それや!」

学生時代を含めて長いこと京都に住んでいますが、観光客は今の方が多いように思います。
当時(20年ほど前)その友人と、軽い気持ちで出かけて、馬場から離れたところに腰を下ろしても余裕で観覧できたのですが。
昨日出かけてみると、人がギッシリ。

人波をかき分け、木々の間から辛うじて部分的に見ることが出来たくらいです。
一回馬が駆け抜けるのに3つの的を射るのですが、的の周りは人が凄いので、私たち家族が腰を落ち着けたのは、的と的の間しかよく見えないところでした。

し・か・し。

これが、もうカッコいいのなんの!
カッコイイ! カッコイイんですよ、流鏑馬の射手!!!
(「射手」=「いて」。もちろん馬上から弓を射る人)。

馬に乗っているだけでもカッコイイと思います。
それもトコトコではなく、スピード出して走らせていますし。
それに加えて、
弓を射るにあたって、上体をしっかり起こして背筋を伸ばして射るんですよ。
普通に弓道している人を見ても、その凛とした佇まいを見ていて素敵だなあって思いますよね?
「馬を操っている」「弓を射ている」この2つの相乗効果が、ものっすごくカッコいい!!!

神社に奉納するだけあって神事が長々と続いて、息子も退屈がるし、私もテンションの下がった状態で見ていたのですが。
5頭の馬が4回射るという、その初っ端の射手が、「皆中」をキメて、これがカッコよくて!!!
(「皆中(かいちゅう)」とは3つの的をみんな射抜くこと。初回からこれがキマるのは、場内のアナウンスによると、そうそうないメデタサなんだそうです)。

古式ゆかしい平安装束に身を包んだ男の人が、新緑が眩しい森の中を馬を駆って、弓を射るんですよ?
的と的の間を騎乗して駆け抜ける間に、次の矢をつがえる無駄のない動作も美しい。
そして。
木の板で出来た的が、弓で射抜かれて割れる時に、「カーン」と澄み切った音を立てるんです。
木々に間から的だけは辛うじて見ることが出来たのですが、馬が駆け抜け、射手が袖を翻しつつ視野から消えた後、冴え冴えとした音とともに的の木屑が中空に砕けていく様も劇的で。

うおおおーー。
……私の心も射抜かれました(^^)。
萌える、これは萌える!!!

某巨大掲示板で「フィギュアスケート某男子スケーターに告白されたら旦那を捨てるか否か」みたいなスレッドを見かけました。
それを見ていて、私は「いい年したオバさんが何を考えているのやら」と思っていたのですが。
(ちなみに友達が「タカラヅカ」にハマっているのも「へえ~」と話を聞くだけだったのですが)。
この流鏑馬の射手さんには、自分の年も忘れて、トキメキまくり。
ス・テ・キ!
なんか久しぶりに胸がドキドキ。
私の萌えのツボは「流鏑馬」にあったんですね。
なんか、今後、毎年通い詰めそうな気がします(^^)。

全ての射手さんが「皆中」出来るわけでなく、初回以降は的を2つか1つ射るという回が続きました(中には残念ながら全部外してしまう回も)。
それが、最後の最後に、また再び「皆中」がキマって!
これはメデタイ!
京都の「世界遺産」に奉納されたこの神事がこうでしたから、今年はこれからイイコトあるかもしれません。

あとは、この流鏑馬神事を見て「へえ」と思ったトリビアを(←古い)。

射手さんが一回ごとに場内のアナウンスで紹介されるのですが。
京都の人は1人しかいなくて、「東京」「神奈川」の人が多かったですね。「鎌倉」とか。
もう日本に流鏑馬が出来る人というのも限られていて、全国各地の流鏑馬はこの限られた人だけで執り行われているのかもしれません。
とはいえ、中には高校生もいて、今後も若い世代に受け継がれていくといいですね。
そうそう、ハリウッド映画「ラストサムライ」に出演したという人もいましたよ(場内にアナウンスされていました)。

私は場内アナウンスの説明を聞きのがしていたのですが、家人の耳に残った話によると。
「馬に乗りながら射る」流鏑馬では、まず「弓」を先に習得してから「乗馬」を習得するのだそうです。

この話を家人が気に留めていたのは、家人が昔洋弓をやっていたからだと思います。
ちなみに、もちろん「流鏑馬はムリ」だそうですが。
今回の流鏑馬で、木の的が割れるのは、矢の力だけで割れるのか、それともあらかじめ木に割れ目でもいれているのかと私は不思議だったのですが。
家人によると、洋弓の矢は畳を射抜くそうなので(近所の畳屋さんから古い畳を貰って練習していたそうな)、今回の流鏑馬も矢の力だけで的を砕くんですね。
(ただ、流鏑馬では弓と的の間はそれほど離れていません。でも、ほかの観光客が「だから大したことない」みたいに言っているのには大反対。難しいはずですよ!)

3つの的を射る「流鏑馬」自体は、わずか20~30秒なのですが、場内の説明によると、かなり体力を使うものだとか。
2、3回してしまうと、結構息が上がるのだそうです。
若いころからしっかり練習を積んでいないと、なかなかこうはできない、と。
確かに、馬上で姿勢を保つだけでも相当体幹を鍛えていないといけないでしょうね。

なかなか貴重なものを目にすることが出来ました。
本当に本当にカッコイイので、皆様のお住いのところで機会がありましたら是非ご覧ください!
そして当ブログにご一報を。
一緒に「流鏑馬」に萌えましょう!


*****

この下鴨神社の流鏑馬神事は葵祭に関連して行われます。
2022年の葵祭の行列はコロナ関係で中止と既にアナウンスがありました。
流鏑馬神事については情報がなく、下鴨神社のサイトではありそうな感じです……。
5月3日が近づいて来たら情報をチェックして、もし実施されるなら見に行きたいものです(上のブログ記事では「これから毎年通い詰めるかも」と書いていますが、新年度が始まって落ち着かない時期なので行かずじまいです……)。

さて。
拙作では佳卓が梔子色=黄色系統の狩衣を着ていることになっています。
禁色に近い色合い(黄櫨染とか黄丹とか)は避けるべきかと思いましたが、佳卓が姫宮とはぐれないよう派手な色を選んだという設定であり、森の中で生える色ということで梔子色にしました。

私のリアルな生活で、子どもとはぐれないように黄色い服を着た体験があります。
息子が小さい時に二人でオランダのアムステルダム空港を歩かなければならなくなり。
絶対に!はぐれてはならないと思って、ひたすら子どもの目に目立つ色をと考えて「辛子色(黄色)のワイドパンツに黒のTシャツという組み合わせを着たことがあります。
日本の関西国際空港に到着後、鏡に映る自分の姿に「蜂か工事現場みたい……」と愕然としましたw
何故か手持ちのサーモンピンクのストールも巻いてまして……「日本社会にこの色の組み合わせはないわ……」と我ながらドン引きしましたよw

佳卓も、姫宮の安全を最優先に、自分の好みは後回しで手持ちの装束で一番派手なのを着て来たのだと思ってやってくださいませ。

どうかこれからもご愛読くださいますよう。

↓下鴨神社の馬場です

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