• 異世界ファンタジー

ネバーギブアップの最新話を公開しました

ネバーギブアップ~普通そこは主人公に転生でしょ~の

最新話を公開しました。

今回は第32話から第37話を更新しました。

どうぞよろしくお願いいたします。


全体で24000字以上書いたので

結構多めの量になってしまいました。

申し訳ございませんが、

どうぞ時間がある時にお願いします。

シオンがなかなかいい動きをしてくれたので

あれよあれよと文字数が増えていきました。

途中、私は何かいているんだっけと

少々文章が迷子になりましたが

何とか頑張りました。

それでは、どうぞアリアの頑張っている姿を

優しく見守ってください。

では、次回また、お会いしましょう。

アリアの物語をどうぞよろしくお願いいたします。
















「他愛のない話をしましょう、シオン」

「突然、どうなさったのですか、お嬢様」

「良いの気にしないで。何となく話したく

なったのです。ダメですか、シオン」

「!?いえ、全く問題ありません。

では、何を話しましょうか」

「そうね。う~ん。あ、そうだ。わたくしのことを

語ってくれませんか。シオンがわたくしをどこまで

知っているか、気になりました」

アリアがシオンに真剣に向かい合う。

(これで俺が知らない情報をゲットして

いざっていう時に使える様にしなくては)

アリアの思惑を全く知らないシオンは、

何を話すか少し考えてから、話す内容を

決めた。

そして、本気の目でアリアを見つめて語り出した。

「分かりました。では、シオンの知るお嬢様の事を話そうと

思いま」

「メイド長、何やら急にこちらに向かえと

虫の知らせを受けたのですが、何かありましたか?」

「良いところに来ましたね、スイ。お嬢様が私達の

忠誠心を試したいと仰るもので、どこまで深くお嬢様を

知っているか、話してほしいとお願いされました」

「なるほど、確かに私の得意分野の話ですね。では、

僭越ながら、このスイがお嬢様の事をお話いたします」

「ちょっと待ちなさい、スイ。メイド長のこのシオンが先に

お嬢様の期待に応えるのが筋というものではないですか」

「メイド長、こういうのは、早い者勝ちですよ」

「そう、分かりました。では、公平にお嬢様に関するクイズに

答えて、順番を決めましょう」

シオンとスイがアリアを置いて、クイズ対決に突入していった。

「では、お嬢様の現在の嫌いな物は何でしょうか」

「それならば、ピクルスですよ、メイド長。その情報なら既に

夫から仕入れています」

「やりますね、スイ」

「まだまだですよ、メイド長。次は私の番ですね。問題、お嬢様の

首飾りの色は何色でしょうか」

「簡単ですよ、赤紫色です」

「メイド長、正解です」

「ふふん。どうですか、スイ。次はシオンの番ですよ。問題、

お嬢様のお部屋にある小物入れは誰がお造りになったで

しょうか」

「セレナ様です」

「正解。やりますね、スイ」

「まだまだですよ。問題、お嬢様の瞳の色は答えなさい。

左右間違わずに答えて下さい、メイド長。それと後ろにいる

お嬢様は見ないで下さいね」

「右が赤で左が青ですね。宝石のように澄んだ美しい色彩ですよ。

シオンは、毎朝お嬢様の瞳の色を見てから、1日が始まります。

今日はどちらの瞳から目を開けるのかと毎朝の楽しみでもありますね。

そして、そのように美しいお嬢様の瞳で見られる度に、背筋がぞくぞくと

感激に震えます。スイもそうでしょう」

「そうですね、メイド長。本当に、お美しい色合いの瞳を見る度に

この方の為に赤と青はあるのだと、感慨深く感じられます。

メイド長は宝石とたとえましたが、私は真っ青な海と赤く輝く太陽に

たとえますね。わたしたちを海の様に深く愛して下さり、太陽の様に

明るく照らして下さる。そんなお嬢様に相応しい色ですよ」

「はぁ、これでは同点ですね、スイ」

「そうですね、メイド長」

「次は必ず勝ちますよ」

「メイド長、私も負けませんよ」

シオンとスイが互いに健闘し合って

熱く握手を交わしていた。

アリアは、突然始まったクイズに呆然とし、

自分の小っ恥ずかしい称賛合戦に顔を染めた。

しかし、アリアを慕っている気持ちはシオンとスイの

両方から感じられて、嬉しくなったアリアが最後に

シオンとスイに問題を出した。

「ありがとう、シオンにスイ。わたくしをそこまで

慕ってくれていたのですね。わたくし、嬉しくなりましたので

1問わたくしから2人に問題を出しますね。問題、

わたくしはとても大切な方々がいます。では、誰でしょうか」

アリアの何気ない問題が、シオンとスイの2人に

焦燥感を与えた。

そして、すぐに2人は、どこの虫が付いたのかを考え始め、

害虫は直ちに処分しなくてはという思考に帰結すると、

廊下に飛び出していった。

「ちょっと、シオン!スイ!」

置いていかれたアリアは、困惑して、2人が出ていったドアを見つめていた。

暫くすると、何故か男性使用人の悲鳴と断末魔が次々と廊下から

聞こえてきた。

そして、最後に良く知るタスキの声が廊下から、聞こえてきた。

「どうしたんですか、シオンさん、スイさん、それと皆さん。何か表情が怖いですよ」

聞こえてきたタスキの声からいつの間にか、シオンとスイ以外の者達が

合流していることが窺えた。

「そうか、お前だったのか」

シオンの怨念の籠った声が聞こえてきた。

「タスキ、私は貴方を信用していたのに、とても残念です」

スイの落胆した声が聞こえた。

・・・・・・・

「ヒメちゃんの悪い虫は皆、始末しなくちゃね。お姉ちゃんは

ヒメちゃんの為なら修羅にだってなってあげるよ。ヒメちゃんは

純情で純真で清純な乙女でなければいけないの。男なんて誰一人として

ヒメちゃんに必要ないのよ。ふふふ」

最後にヤンデレみたいなフウの声が聞こえてきた。

アリアは、怖くなったので、カメラを止めると自分の部屋へと

逃げ出した。

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