昨今、多様性についての議論を多く目にするようになりました。
難しい問題であり、発言の切り取り方次第では他者を傷付けてしまいかねない繊細な議題です。
私なりに思うところは、多様性とは個人の権利の尊重であると考えています。出来うる限り、個人の権利を尊重する。ですが、その過程において、他者の権利を侵害するということはあってはならない。
難しいですね。
今現在執筆している長編ホラーミステリ「伽藍の悪魔」は、私が今まで出会った、「他者の権利を踏みにじる方々の性質を参考にした人物」が多数登場します。
彼らは平気で嘘を吐き、傷付け、自分の欲だけを優先します。
ですが、そんな彼らを「多様性」という言葉で正当化しようという方々もいます。もちろんそれは「多様な性質」なのでしょう。
ですが今の私はそれを「多様な性質」として認めることは出来ません。多くの涙を見てきました。多くの嗚咽を聞きました。
長くはなりましたが、今私はそういったことを考えながらこの作品を執筆しています。書くことで「彼ら」の気持ちが理解出来るかもしれないと思いましたが、今のところは無理そうです。
フィクションのホラーミステリではありますが、この作品に目を通した方々が、そういったことを考えるきっかけになればいいなと思う次第です。
「伽藍の悪魔 」
https://kakuyomu.jp/works/16817330669442415057