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特に忙しくもなく

 小説の消費者の数が少ないと何も調べもせずに考える状態は健全とはいいがたく、しかし健全でありたいわけでもない。娯楽は沢山ある時代です。漢文しか娯楽がなかった時代とは違って小説に接する人も減っていきましょう。その中で作家は妥協していくしかない。はて理想郷はここか違うのか、あるいは宝くじの確率を知ることもなく。

 魔法少女というものを考えるときに、何をすれば面白いのかを考えておりました。暴力、性、ドラッグ。これらを加えれば無条件で面白くなります。しかし、それだけではポルノとしての面白さしか成しえない。

 ふと、少女とは何かを考えておりました。自己同一性が確立されていない曖昧な存在。自分探しと呼ぶと陳腐ですが、しかし多くの少年少女にとって、あるいは成長しきった大人が思い出の中のまどろみに浸るのに十分な哲学的テーマであるのだと思います。この自己同一性をめぐる心地よい思想の逍遥の共有として物語が生成できれば理想に思います。

 

 

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