「誤字がちょっと残ってますよ〜」
との親切なコメントを頂き、「イケナイ、イケナイ」と、僕の処女作「瀬をはやみ」について冒頭から結末までもう一回、目を通して細々とした修正などを施しました。
もともとは「小説家になろう」で書いていたものをカクヨムに移植した作品ですが、それ以降、手を入れられて無かったので、入れた次第です。
(ついでに、言い回しを自分の最近のスタイルに少しだけ変えたり、冗長な表現を削ったり……)
また、少しは読みやすくなったと思うので、これを機会に「瀬をはやみ」を読んで戴けたらとても嬉しいです。
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「瀬をはやみ」 成井露丸
https://kakuyomu.jp/works/1177354054885111099――――――――――――――――――――――
「瀬をはやみ」は僕が四十年近い人生の中で、初めて書ききった長編小説になります。
舞台はお正月のカフェ「スタービーンズコーヒー」。1月3日の昼に蛯原ユタカの待つ喫茶店に、主人公の可児ユウキが到着するところから始まります。
16万字の長編の始まりから終わりまで、主人公がそのカフェを一切動かず、高校時代の思い出話で物語が進むところに一つの特徴があります。
さて、「あとがき」的な話をさせてください。
物語の舞台になる1月3日付近、今年、2018年の、そのあたりから、僕自身も書き始めて一ヶ月で、本作品「瀬をはやみ」を書き切りました。
中学や高校の時にも小説執筆にチャレンジしたことはあったんですが、それは完成には至りませんでした。(そういえば、小学五年生の時の国語の課題「物語を作ろう」というので、クラスで一番長いファンタジー物を書いて先生にビックリされたけど、アレはどこに行ったんだろう?)
さてさて、この機会をいただいて、何故、正月の頭から、アラフォーオトコが、突然、小説を書き始めたのか、お話ししたいと思います。
昨年末は、何かと仕事やプライベートでも悩みの多い時期でした。仕事がもともとプライベートと融合しやすい職業なのもあって、「私」の時間が、どんどん仕事に取られていく。仕事自体が自己実現的な側面があるので、それはそれでいい面もあるのですが、やっぱり、どこか「私」としての自分の領域が減っているようにも感じていました。
(これは、三〇代をバリバリ駆け抜けるタイプの人間の一部が、四〇代迫り、抱えだす悩みかもしれませんね。)
僕自身は、中学でも高校でも、大学でも、いろいろなタイプの創作活動をクラブやサークルでやってきていた、そんな人間でした。
「これまでの半生振り返ると、創作している時が楽しかったなぁ〜」
そんなことを、どこか心の端っこで、ずっと思っていました。
そんな中、2018年のお正月、1月2日の夜、高校時代の同好会「イラストレーション研究会(という名の漫研モドキ、ヲタの巣窟)」の同窓会に参加していました。十人にも満たない、気の置けない仲間での脱力した、小さな会です。
集まっていたオッサン達で、「趣味とか最近何してる〜? 創作とかできてる〜?」なんて話していたところ、そこで、一人が実は隠れて「小説家になろう」で執筆しているということが明らかになり(アカウントは教えてくれない)、悪ノリした僕が、
「いい年になったけど、やっぱり、創作活動とか、楽しかったし、また、バカみたいにやりたいなー! 全員MUSTで小説かこうぜっ!」
という趣旨の無茶振り(?)をしたわけで。そうしたら、飲みながら「イイね、イイね」と盛り上がる仲間たち。
その勢いで、夕食後の駅への道で、スターバックスで
「あと一時間いいよね。 もう、ここで、WEB小説投稿サイトのアカウント全員つくってしまうぞっ!」
と悪ノリでスターバックスに入ってラテを注文した一同は、その場の勢いでスマートフォンを使って全員「小説家になろう」へのアカウント登録を済ませたのでした。
――まぁ、結局、その中で、実際に書き出したのは僕だけだったわけですが……。
ちなみに、成井露丸というのは、この高校での「イラストレーション研究会」時代に部誌などで使っていたペンネームでした。それ以来、二十年くらい使って無かったのですが、時を超えての「復活」というわけです!
さて、「とにかく小説を書くんだっ!」って意思は『悪ノリのパワー』も借りて動き出します。しかし、書くことは決めたものの、題材に悩み出しました。なんせ、初めてです。よくわかりません。
とにかく昔から描写力に自信がありませんから(中学や高校のときの小説執筆のトライはそのあたりで死んでいた)、とにかく現実で描写のイメージを得やすいものを、ということになります。
きっかけが、創作系の部活の高校の同窓会だったわけで、「小説を書くぞっ!」とアカウントを作ったのがスターバックスコーヒーでした。原点はそこな訳だから、そこから主人公たちの物語をスタートさせようと思うに至ったのです。
そんなこんなで、物語の始まりは「元々、創作系の部活にいたメンバーが」「同窓会をきっかけにして集まって」「カフェで話をする」ということになったわけです。
ちなみに、豊橿原神宮と高良瀬川は、そのスターバックス近辺の神社と川がモデルになっています。(実際、その日は、モデルになった神社に同好会のメンバーで初詣に行っていました)
書き始めた時は、こんなに長編になるとは思っておらず、短編に毛が生えたくらいに収まるような気がしていましたが、結局、長くなりました。
初めての作品だったので、プロットと全体の長さの関係が、まったく、分かってなかったんですね。
でもまぁ、おかげさまで、この物語の中で、可児ユウキや海原マドカに命を与えることが出来たので、感謝感謝です。
物語は動き出すと、登場人物たちの間に関係が生まれて、作者さえも予測できなかった真実と結末に向かいます。
処女作ということで、拙い点も多いかとは想いますが、読んで頂いて感想、応援コメント、はたまたレビューなんかもいただけると嬉しいな、と思います。
現在、執筆中の「私の教授がエロラノベ作家なので卒業しちゃってイイですか?」は、「瀬をはやみ」で学んだことを活かして「スマニュー×カクヨム小説コンテスト」に向けて、書き出した作品になります。テイストは異なりますが、こちらも、完結に向けて加速していきますので、こちらも応援いただけたら嬉しいです!
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私の教授がエロラノベ作家なので卒業しちゃってイイですか?
https://kakuyomu.jp/works/1177354054885413330――――――――――――――――――――――――――――
あ、あと、コメディ方向を一人称で突っ切ってみるという企画で始めた、「最先端〜」もよろしければ……。(こっちは始まったばっかり)
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最先端技術ストーカーな女子高生(親友)から美男子(幼馴染)を守れるサイバーセキュリティって、それ私じゃん!
https://kakuyomu.jp/works/1177354054885585284――――――――――――――――――――――――――――
ではでは、これからも成井露丸の作品を楽しんでいただいて、登場人物達の人生を応援いただけたら幸いです!
2018年4月25日 成井露丸@自宅にて
PS ちなみに、上記情報と、ツイッターの個人情報から僕の所在地を割り出してみた上で、位置関係など考えてみると、「豊橿原神宮」と「高良瀬川」のモデルが分かるかもしれません。もしよかったら、トライしてみてください。(まー、今のところ、誰も当ててくれていませんが)