『初恋リベンジャーズ』の第二部・「第4章〜推しが尊すぎてしんどいのに表現力がなさすぎてしんどい〜⑰」を投稿しました!
第4章の告知では、『初恋リベンジャーズ』という作品を執筆するにあたって、参考にした書籍などを作者に代わって紹介中!
今日は、広報部の花金部長のご依頼をいただいて、文芸部の部長を務める天竹葵が、オススメの本を紹介させていただきます。
第十七回目の今回はこちらです。
『感情類語辞典』
出版社:フィルム・アート社
執筆者:アンジェラ・アッカーマン、ベッカ・パグリッシ 他
〜レビュー〜
小説、脚本、マンガ、演技、二次創作、TRPG… すべての創作者必携のバイブルが、大幅増量して再登場!!
2015年の発売から、SNSを中心に何度も話題になり版を重ねた 『感情類語辞典』。
「感情」にまつわる表現の幅をぐんと広げてくれる本書は、様々な創作活動を助ける貴重なツールとして重宝されています。
・推薦文
「彼は喜びを感じた」と書いても、読者は感情移入してくれない。それなら、どう書けばいいのか。ヒントはこの辞典の中に、さまざまに示されている。
——飯間浩明 (国語辞典編纂者、『三省堂国語辞典』編集委員)
『初恋リベンジャーズ』の作中では、まだ作品を披露するには至っていませんが……。
私も文芸部の部長として、小説を執筆しています。
その際に、とても参考になるのが、この『感情類語辞典』。
もともと、私たちが入学する前に、文芸部の先輩たちが、部の予算で備品として購入してくれたそうなのですが、小説を書く時に、とても重宝していて、自宅でも利用できるように、自分でも購入してしまいました。
国語辞典編纂者の飯間氏の推薦文の通り、絵で感情を表現できるマンガや映画と違い、「彼は喜びを感じた」と書くだけでは、読者に感情移入してもらうことは難しいです。
そこで、私たち小説を書く人間は、色々と文章に工夫を凝らそうとするわけですが、その表現を行うこと自体が、執筆歴の長くない自分たちには、とても難しいところでして……。
そんな時に役立つのが、この『感情類語辞典』です。
本書では、愛情を感じたとき/苦痛を感じるとき/多幸感に包まれたときなど、シチュエーション別に130項目におよぶ、さまざまな感情が発生するときの、本能的な反応、口調や会話、ボディランゲージにあらわれる特徴、そして、当事者のなかで行われる思考などが、細かく説明されていて、
「登場人物が葛藤するようすを、なかなか上手に表現できない」
という状況に陥ったときに、とても助けられています。
また、それぞれの感情の項目には、親切な「書き手へのヒント」が掲載されていたり、まえがきにある「感情の書き方」のコラムも、感情表現方法のノウハウがつまっているので、ここだけでも、読む価値は十分です。
残念ながら、『初恋リベンジャーズ』の作者は、この貴重な書物をまだ十分に活かしきれていないようにも感じますが、この近況報告をご覧の「書き手」の皆さんには、ぜひ、オススメしたい一冊です。
本日の更新
第二部・「第4章〜推しが尊すぎてしんどいのに表現力がなさすぎてしんどい〜⑰」
今回もお楽しみください。
(芦宮高校文芸部・天竹葵)