これは妄想であり、戯言です。
ガガーラン VS リュート
「よう、坊主。抱かれに来たのか?」
ギョッ! とした驚きに包まれる酒場。
「な、何て事を!」
「そこまでするか!?」
「に、逃げろ!」
「地の果てまで逃がさねば!」
そんな周囲の反応とは裏腹に「んー!」とばかりに両手を上げるリュート。
「わははは! そぉーれ! 高い高ーい!」
キャッキャ! とばかりにはしゃいで居るリュート。
「わははは!」
ご機嫌で胸元に抱え込むガガーラン。
すると、ぺたぺた、ペタペタペタと、その顎に両手を当て一言。
「ぺたぺた? すべすべ?」
そう言うと、頬や唇の周りなどを不思議そうに触ってその感触を確かめると、ガガーランの手から飛び降り、隣のテーブルへ行って、じっと男の顔を見上げる。
「ん? どうした。何か珍しいもんでも有ったか」
「チクチクない!」
何を言われたのか分からなかった男。
「・・・ん?」
耳を疑い、顔を近づけると、サワサワ、じょりじょり。
「じょりじょり!」
「???」
何が何だか分からないまま、今度は再びガガーランの膝の上へ戻る。
「すべすべ、つるつる!」
「「「ぶふっ!」」」
不思議そうな顔をするがガーラン。
男達とティアとティナは全てを察し、吹き出し、突っ伏した。イビルアイだけは、とっさにガガーランの聴覚を遮断するタイプの|静寂《サイレンス》を極短時間掛けたのだった。
ラキュースだけは、ガガーランから庇うようにリュートを抱きかかえたが、一言。
「・・・からかさ?」
ラキュースは暫く冒険を控え、スキンケアに努めることを誓った。
なんとなく、こんなのも在りかな~と。