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長くなったので

こんばんは。

「異世界転移して聖女になったら陰気な魔術師が隙あらば毒殺しようとしてくる」
第五話
「言いたいことも言えないこんな世の中じゃ……」
https://kakuyomu.jp/works/16818093087794712515

こちらのエピソードを書いている最中、ずっと「シャーロック」を流していたので、セオドアくんの挙動が影響されてしまいました。(ネタバレ)
まあ、言わなきゃわからないと思いますけど。笑

念の為言っておきますが、ベネディクト・カンバーバッチはモデルにしていません。
今日は核心に迫るところまで書いたのですが、一話四千文字くらいにしておこうと思っているので切りました。
明日公開します。

2件のコメント

  • 明日、ついに核心部分が明かされる! ドキドキ。
    では、わたくしめが、ネタバレ先行公開をしてしまいましょう、ふふふふ。

    考察厨、福山が送る核心部分SS

    「僕の兄さんはいつも不自然にズボンを脱ぐ!」

    僕はセオドア、魔術を研究している。魔力量が多いせいか勝手に天才呼ばわりされているが、そんな事は全くない。

    誰も本当の僕の事を知らないし、わかろうともしてくれない。人々が記号の様に呼ぶ「セオドア」と言う名の魔術師。

    僕は、僕は、誰かに本当の自分を判って貰いたいんだ……。

    「おい、セオドア、お兄ちゃんと風呂に入ろうぜ!」
    「ちょ、えっ、殿下、なんで先にズボンを脱いでるんですか!」
    「おい、二人だけの時はルキウスと呼べといつも言っているではないか」

    この方はこの国の王子であり、僕の腹違いの兄でもあるルキウス殿下だ。高貴なお立場であるのに、なぜかいつも僕の前ではズボンを脱ぎたがる。

    例えば以前も……。
    「おい、セオドア、お兄ちゃんと剣の稽古をしよう!」
    「ちょ、殿下、鍛錬場に行く前になんでズボンを脱いでいるんでか!」

    又は……。
    「おい、セオドア、お兄ちゃんとシドラ侯爵の舞踏会にいこう!」
    「ちょ、殿下、舞踏会にいく前になんでズボンを脱いでいるんですか!」
    とこんな調子だ。

    僕はその度、兄ルキウスのあられもない下半身を目の当たりにしてしまい、困り切ってしまう。

    だが、今日はいつもと違っていた。

    「おい、セオドア、今度のカード大会用のデッキを組んだんだが、お前の意見を聞かせてくれ」
    「はい、殿下、少し散らかっていますが、そこのテーブルで」
    「酷い荒れようだな。またツバキの薬か? デッキが広げにくいからベッドの上にしよう」

    そう言うと兄さんはベッドの上に座ってカードデッキを準備し始めた。

    「どうした、セオドア? そんな所に突っ立ってないで、早く来い」
    「は、はい、殿下……」

    僕は少しだけ胸が高鳴ってしまう自分を懸命に抑え、兄さんに悟られない様にそっとベッドに乗った。

    「このデッキなんだが……」

    兄さんがそう言うと、その顔が僕の顔のすぐ側に近づいた。

    ベッドがギシリと軋んだ。布団に広げるカードを覗き込む兄さんの額が、僕の唇のほんのすぐ先にある。駄目だ、見ちゃ駄目だ。僕はわなわなと身体の芯が震え、微かな灯が身の内で小さく小さく燃え上がりそうになった。

    「あっ!」

    そんな僕の顔を、気づかない内に兄さんがじっと見つめていた。

    「で、殿下、如何されたのでしょうか……」

    僕は抵抗する様に瞳をふいに逸らした。だけど、兄さんは僕の顎に手を添え、くいっと正面を向けさせる。

    「セオドア、気が付いてるか、このデッキにはカードが一枚足りない」
    「えっ、そう言われれば、確かに……」

    兄さんの瞳が僕の瞳を、その奥の隠しきれない衝動を、まるで射抜くみたいに覗き込んだ。

    「……最後のカードを見たいか、セオドア」
    「わ、私は、そんな……殿下……」
    「二人だけの時はルキウスと呼べと言っただろ」

    その瞬間、兄さんの唇が僕の唇に触れた。柔らかく、でも力強い感触。

    「だ、駄目です、殿下……、私は……」
    「ルキウスだ!」

    兄さんの舌が、僕の中に入って来た。とろけるような快楽が、僕を襲った。

    「『私』ではなく昔みたいに『僕』とは言わないのか。それともまさか、あの神殿長に抱かれでもしたのか」
    「そ、そんな事はありません、わ、私は……、ぼ、僕は……」

    兄さんの手が僕の身体をぎゅと力強く抱きしめた。

    「お前は誰にも渡さない。あの神殿長とお前が喋る姿を俺はもう見たくないんだ」
    「殿下……僕は……」
    「お前に最後のカード見せてやる! 昔みたいにお前がするんだ、セオドア」

    強引な兄さん、だけどその繊細な指先は悪魔みたいに優しい。
    僕はもう抗う事が出来ず、震える指で、兄さんのズボンを降ろした。

    僕と兄さんの秘密、かつて周囲が仲たがいさせようとした僕らは、影でいつも愛しあっていた。そして、今もこの先の未来も……

    僕はいつも兄さんのズボンを降ろして、そして兄さんは僕の身体に背徳の火を付ける。

    本当の僕を知り、わかってくれるのは兄さんだけだった……。

    「駄目だよ、ルキウス、もっと、もっとゆっくり、じゃないと僕はもう……」
    「セオドア、愛してる」

    僕と兄さんの秘密。これは誰も知らない僕らだけの物語。  
                              FIN

    あっ、つい……。物語の核心を書いてしまいました。すいません( ;∀;)
  • 福山さまwww

    ネタバレ駄目ですよ!!
    最後のカードwww

    ウォーキングから帰ってきて死ぬほど笑いました。
    素晴らしい考察SSありがとうございます!
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