ごきげんよう。
鳥尾巻は色々作る人間なので、時々身内からも制作の依頼を請けたりします。
みんなそれぞれ商売をしているので、身内価格とかはありません。
身内といえども制作費はきっちりいただくし、こちらも作る時に妥協はいたしません。
先日、姉から「素敵な花柄でお願いね」という、かなりアバウトな注文がありました。
「花柄、ペイズリー」
「緑、ピンク」
「大(写真)、小(◯◯cm)」
という短い指定。
わかるかっ!(╯°□°)╯︵ ┻━┻
どうやら姉は鳥尾巻のことをエスパーか何かだと思っているようです。
物書き界隈にいると、皆さん懇切丁寧に文章にしてくれるので分かりやすいですが。
身内の気安さを加味しても、これは分からん。
「素敵」の定義は人それぞれであるし。
例えば姉は虫、特に蝶が嫌いですが、私は蝉や蛾の柄が素敵だと思い、それでバッグを作ったりしますからね。
「花柄」に至っては何万種類もあんねんで、と、アンミカが降臨してしまいました。
写実的なのか、デフォルメされたものなのか、それすらも分かりません。
ピンクや緑だっていろんな種類があります。
根気よく聴き取りした結果、「緑かピンクの花柄もしくはペイズリー」「華美であるが上品(これも難しい)」「◯◯cm✕◯◯cm、マチなしでファスナーで閉じられるバッグ、大きい方は前面にファスナーポケット&折り畳み式、持ち手は移動の際にキャリーケースの持ち手に掛けられる長さ」でした。
何枚か生地の写真を送って選んでもらいました。
結局、選ばれたのはエメラルドグリーン地にマゼンタピンク、中近東風の蔓草紋様でした。
姉ちゃん……(´・ω・`)
花柄とペイズリーどこ行った。
認識の違いは言葉を尽くして話し合わねばなりません。
「森と空、風が吹いているイメージで」という依頼の時ほどは悩みませんでしたけどね。