何年か前、新人教育をしているとき(自分に教育される新人ごめん)とんでもなく箱入りな女性に出会った。
真面目というかなんというか、、、逐一全部メモするのでメモを取り上げて適当に聞いてれば良いから!さっさと終わらせて帰るよ!!としょんぼりする彼女に発破をかける。
帰り道、バッティングセンターの音に対して「なんの音でしょうか??」と言うので「バッセンの音でしょ。やりたいの??」と聞いたところ目を輝かせてやりたいとのことで入店。
「わたし、はじめてバッティングセンターという場所にきました!!」
タバコを吸って戻ってきた僕は驚愕した彼女が立っていた場所はバッターボックスではなくホームベースの上だ。ピッチャーの方を見ると既に全力で振りかぶっている。おそらく1秒後には120キロの渾身のストレートが彼女を直撃するだろう。
翌日、報告書にバッティングセンターに行って死球を受けた事まで丁寧に提出したせいで勤務時間内だった為、僕まで上司から大目玉を食らうハメになった。
そんな彼女は今でも僕に付いて回った研修が一番楽しかったと会う度に元気そうに笑う。
https://kakuyomu.jp/works/16816452219659046298/episodes/16816700426503185334