拙作「《機甲少女》といっしょ!」におつきあいくださっている方の中には、とりわけ短編において、冒頭シーンの次や二話目の冒頭あたりで、
大陸より東方。
数百とも数千ともいわれる数多の島嶼が固まり連なるその海域を、《多島海》と人は呼ぶ。
――みたいなのが繰り返されているのに対し、「なんぞこれ?」と思っていらっしゃる方もいるやもしれません。いないかもしれませんが。
しかし、もしかしたらいるかもしれないなぁと思ったからこそ、そろそろ先んじてその辺りに言い訳をしておこうという魂胆なのですが――あれは要約すれば、アバンタイトル的なアレです。
拙作「《機甲少女》といっしょ!」。
タイトルはまあまあ緩いと思うのですが、他方、基本設定やら用語やらはしち面倒くさい諸々が多い話ではないかという懸念が作者の側としてはありまして。
特に、「それ単体でもギリギリ読めるように」というコンセプトで書いている短編では、いきなりそこから読んだ場合でもなるべく引っ掛かりが内容、予めふわっと世界観が分かってもらえたらいいなぁ――ということで、その辺りの解説を目的で入れているパートです。
たとえばですが、《諸王立冒険者連盟機構》などといきなり気取った名前をぶっこまれても、読む側としてアレかなぁと思うところはあるのです。
故に、先んじてそれが「俗にいう冒険者ギルドっぽい何某」であることをふわっと説明しておきたいな――という、そうした主旨で入れているものでした。
なのであの辺り、既に一章など読了済みで設定の類をご存知の方は、ささっと飛ばしてしまって何ら構わないところです。
そんな塩梅のあれです。
もし最近目につくとしたら、ここのところ短めの話を立てつづけに投げているせいですね。長編になったら頻度は一気に下がります。
現状、唯一の例外と言えるのが、2022/10/28現在最新の四十話。「たぶんそれは、とてもとても遠い時代からの《遺産》【前編】」。
ここに関してだけ言えば、単にこれまで同様のアバンタイトルというだけではなく。
本編の無暗に伏字が多い冒頭シーンが、一体「いつ」「誰の」シーンであったのか、という一点の、「回答」という主旨のものでもありました。
狙ってやった訳ではないのが何とも締まらないのですけども。
ともあれ、本日はそんな塩梅で。