「1984」のような世界で「ハーモニー」みたいなガールズラブをしたくて書いた短編です。

「私は二千六百八十七回目の自殺を終えた」 人が死ねなくなった世界で、少女は過去の友人と再会する。

平日昼間のフードコートに現れたのは、先ほどトイレで私服に着替えた中学生カップルの岡本時雨と中江俊介。二人はある目的のために時間をつぶしていたが……

クロームで構成された体でも、魂は変わらない。

彼女の家の近くには「マンホールおじさん」が住んでいる。 カレー好きの彼女は、今日も買物への道の途中におじさんに話しかける。

大好きな恋人に舞い込んだ見合いの話。 相手はなんと熊だった。 だから男は強くなることを誓う。 熊よりも、もっと……。

誰もいなくなった放課後の教室。モテないけど仲の良い男子生徒四人。 最大音量のMDウォークマンから漏れるモー娘。の音楽をBGMに、どのメンバーが好きか話合ったあの頃を思い出して。

カレー屋のランチはおかわり無料な店が多く、それはとても嬉しいことだ。 だけどもし、そのおかわりが終わらなかったら…… というシュールなお話。

「最後の葉が落ちたら私も死ぬ」という有名なセリフ。 だけど逆に考えれば「落ちない限り死ねない」のではないか。 そんなテーマを元に歪な形になった男女の関係と壮大なショートSF物語。

何年も合うことを避けてきた父が死んだ。 葬式は終わり、火葬場に火が灯る。 息子は妹と再会し、二人で寿司を食べる。 死んだ父を、兄妹はどう思うのか。

サンタクロースは実在し、クリスマスを終えると機能停止する。 すると街中にサンタクロースの残骸が残る。 あとはそれらを集め焼却処分するだけだ。 そんな処分場で働く男は、「クリスマス…

2023年の9月末から100日連続で短編小説を書いていた時、もっとも困ったのはネタ切れ。 そんなネタ切れの壁にぶつかったときに「もう書くことが無いので書くことが無いことをネタにし…

「ゆうちゅうばあは儲かるからな」 そう言って85歳の父は60歳の息子に撮影を命令してきた。 昔から支配的な父に逆らえず撮影を続ける息子だが、そんな父がYoutuberになろうとす…

異世界転生をリセマラのように繰り返した少年の末路。

「洗脳」（花譜ver）からインスピレーションを受けた短編です。 少女の脳内は渦巻き、世界から離れていく。 そんな彼女が辿り着いた結果とは。

生身を失っても幽体として生活できる世界。 命の重さは極限まで軽くなり、気楽にクラスメイトは死んでいく。 そんな中でも生身である主人公は徐々に生身であることに恐怖を感じていき……

離島は情報が寸断される。 それは「ある状態」になった世界には都合がいい。 だから外の世界から舟がやってきたら……

昔あまり話さなかった同級生はマルチにハマっていた。 だけど、変わらない日々を過ごす俺よりも、何か変わろうとしている彼の方が輝いているんじゃないか？

幼いころ実際に養鶏所で体験した出来事をベースに少年の成長を描いた短編です。

どうしようもない人生に足を踏み入れ、しかしその人生を最大限楽しもうとする初老の男。 最初は幸せそうに見えるが……

そんなもの都市伝説だと思っていた。 実際に電話をして、彼女に会うまでは……

とんでもない方法で完全犯罪が成立してしまう館でのシュールホラーミステリー

AI画像のようにプロンプトを入力し、あとはボタンを押すだけ。 それで友達がプリントされる。今回こそは最高の友達ができますように。

バイト先の先輩、佐藤さんはちょっと年上の気になる美人。 そんな彼女から廃団地で囁かれる噂を聞かされ……