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BEASTARSと焼きそばと

 夕食に焼きそばを食べながら、ふと、思いました。そう言えば。BEASTARSで、灰色オオカミのレゴシ君とドワーフウサギのハルちゃんが、屋台の焼きそばを食べていたな、と。

 BEASTARSは、肉食獣と草食獣がともに学ぶ、全寮制の高校が舞台のアニメです。その世界では、当然のこととして肉食は罪とされていて、肉食獣も肉類を食べません。だけど、肉食獣にベジタリアンを強要するって、なかなかな社会ですよね。

 当然ながら、肉食が草食を襲う食殺事件が、よく起こるわけです。もちろん、肉食獣の欲望を完全に抑え込むなんて無理な話だから、裏市という名の、肉食獣がこっそり肉を食べる市場があったりもしますが、裏社会の巣窟みたいなところでもあり、肉食獣であっても、子供は近づけないところです。でも、大人になったら俺たちも行くんだろうな、と、肉食獣は口にはしませんが、認識していたりします。

 灰色オオカミのレゴシ君は、裏市なんてとんでもない、と本気で思っていて、自分が生まれ持っている、動物としての大きなアドバンテージを嫌い、いつも小さくなって、影のように暮らしている高校二年の男の子です。

 そんな彼でしたが、ある夜、自分でも自覚できない衝動のままに、ウサギを捕まえて食べようとしてしまうのです。たまたま、人が通りがかり、食べる寸前でウサギには、逃げられてしまうのですが、自分の内側に眠る残酷で醜い欲望を知り、ショックでしばらく立ち直れません。しかし、何の因果か、その自分が食べようとしたウサギのハルちゃんに、レゴシ君は恋をしてしまうのです。

 私はですねぇ、このレゴシ君がもうタイプなんです。ちょっとぼさっとしてるところや、繊細なのに、妙に腹が据わっているところ、そして、心がとてもとても優しいところ。もう、たまらなく大好き。そもそも、オオカミっぽい男性って、魅力的ですよね! え? 私だけかな?

 ま、それはともかく、詳しくは書けませんが、色々あって、無事にハルちゃんを悪の巣窟から助け出し、傷だらけになりながら、二人で、焼きそばを食べるシーンがあるのです。
 もうすっかり夜も更けた時間、高校生でお小遣いも余りないから、外の屋台の安い焼きそばを食べるのです。多分、具は野菜だけ。唯一、トッピングの卵焼きがタンパク源の焼きそば。

 体の大きさも全然違うから、食べる焼きそばの量も全然違う。その違いは、これからの二人の困難を示唆しているようで、ちょっと胸が痛くなるのですが、でも、すごく素敵な、私にとっては、忘れられないお気に入りのシーンなのです。

 そうだ。目玉焼きをのせればよかったな。

 私は自分で作った焼きそばを見下ろしながら、思いました。そんな食べ方をしたことはありませんが、レゴシ君と同じ食べ方を試してみればよかった。とはいえ、こっちは肉類たっぷりの焼きそばなんですけど。

 それにしても、NetflixでBEASTARSの新シリーズを始めます、と、告知したわりに、いつから始めるのか、とんと知らせが来ません。
 こっちは3年も待ってるってのに。
 頼むよ~。

 

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